「指しゃぶり」とはどのような症状ですか?
指しゃぶりは、乳幼児期にみられる、無意識に指や手を口に入れる習慣です。
指しゃぶりは、乳幼児が指や手を口に入れることで安心感を得たり、気持ちを落ち着けたりする習慣です。多くの場合、生後数ヶ月から始まり、2~3歳頃には自然に減少します。ストレスや不安を感じたとき、眠る前や退屈なときに見られることがあります。医学的には「吸指癖」と呼ばれます。
病気ではなく習慣であり、健康上大きな問題になることはほとんどありません。ただし、この習慣が幼少期を過ぎても続くと、歯や口の中に以下のような問題が生じる可能性があります。
- 歯や顎の変化:歯並びが悪くなり、過蓋咬合(上の歯が突き出た状態)や開咬(口を閉じても前歯が接触しない状態)が起こります。また高口蓋(上顎のくぼみが深くなる状態)などの顎の変化が生じる可能性があります。
- 発話や呼吸の問題:咬み合わせの異常によって、サ行、タ行、ナ行、ラ行などが舌足らずな発音となったり、口呼吸が目立つようになる可能性があります。
- 皮膚の合併症:指の皮膚が湿気や刺激に継続的にさらされることで、ひび割れ、出血、感染を起こすことがあります。また親指の形が変化したり、タコができたりすることがあります。
これらの影響は、指しゃぶりが4~5歳を過ぎても続くとより顕著になり、また年長児であるほど、やめさせるのが難しくなります。多くの子どもは成長とともに自然に指しゃぶりをやめ、無理にやめさせることは逆にストレスを与えることがあります。安心感を与えつつ、徐々にやめる工夫をするのがよいでしょう。


「指しゃぶり」について、特に知りたいことは何ですか?
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宮城県立こども病院 小児科
谷河 翠 監修
(参考文献)
Borrie FR et al. Interventions for the cessation of non-nutritive sucking habits in children. Cochrane Database Syst Rev. 2015, 2015, CD008694.
Gao C et al. Association between Non-nutritive sucking habits and Anterior open bite: A systematic review and meta-analysis. BMC Oral Health. 2025, 25, 1124.
小児科と小児歯科の保健検討委員会.“指しゃぶりについての考え方”.日本小児歯科学会.https://www.guide.metro.tokyo.lg.jp/trouble/tsume/pdf/06_01.pdf,(参照 2025-10-02).
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