抑うつ状態と診断された場合、どのようにすればよいですか?
ストレスから距離を置き、心身を休めましょう。環境調整、薬による治療、認知行動療法などの心理的アプローチのうちから、実行可能なものを試してみましょう。
抑うつ状態と診断されたときは、以下のような対処法があります。
できる限りストレスから距離をとること
ストレス因子に適応できないと抑うつ状態になることがあります。
仕事が負担で抑うつ状態になっているならば仕事を減らしたり休んだりする、家事や育児が負担の場合は家族に頼むなどして負担を減らすなど、ストレスと距離を取り、心身を休める時間を増やしてみましょう。
環境調整
仕事がストレスの場合でも、いつまでも仕事を休むわけにはいきません。苦手な業務から外してもらったり異動を相談したり、ストレスを減らすための環境調整が可能かどうか相談してみましょう。
今の会社が合っていないなら転職もひとつの方法ですが、体調が悪い時に大きな決断をするのはやめましょう。
家のことがストレスであれば、自分が引き受ける役割を減らしたり変えたりするなどできないかどうか、ご家族と相談しましょう。
抑うつに対する薬物療法
セロトニンやノルアドレナリンなどの神経伝達物質に関わる脳の機能不全により、抑うつ状態が生じている場合には、薬物療法が効果的なことがあります。
効果が現れるまで数日~数週間かかることが多いですので、主治医の指示を守って一定期間は内服を続けましょう。
不眠など苦痛のある症状を和らげる治療
抑うつ状態に加えて、眠れない、食べられない、頭痛がするなどの症状を伴う場合、症状をやわらげる対症療法を行うことで、気分もよくなることがあります。つらい症状があるときは、主治医に相談してみましょう。
認知行動療法などの心理的アプローチ
ものごとのとらえ方や行動に働きかけて、考え方のバランスをとったり、問題と折り合いをつけるアプローチです。
対面のカウンセリング以外にも、オンラインカウンセリングやアプリといった選択肢が出てきていますので、ご自身に合うものがあるか、主治医に聞いてみましょう。
公開日:
最終更新日:
精神科・心療内科
日下 慶子 監修
(参考文献)
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「抑うつ」とはどのような症状ですか?
気持ちが落ち込んでしまい、何もする気が起きずに日常生活に支障をきたしてしまう症状です。
「抑うつ」と「うつ病」の違いは何ですか?
一時的に憂鬱な気持ちになることや気分が落ち込むことを「抑うつ気分」「抑うつ状態」と言い、これらは病気ではなく状態を指します。症状が重かったり期間が長引いたりすると、「うつ病」と診断される場合があります。
抑うつの原因として、どのような病気が考えられますか?
うつ病などの精神的な病気が原因となることが多いです。
抑うつの場合、どの診療科を受診したらよいですか?
精神科や心療内科を受診しましょう。
抑うつが疑われる場合、受診の目安はありますか?
休養をとることで回復することもありますが、症状が長く続き、日常生活に支障をきたしていると感じた場合は、早めに精神科や心療内科を受診しましょう。
抑うつ状態の治し方には何がありますか?
主に仕事などのストレスが原因となることが多いので、十分に休養をとることが大切です。その他に薬物療法、心理療法、カウンセリングなどの治療法があります。
抑うつ状態はどのように診断されますか?
気分の落ち込みや憂うつがどのくらい続いているのか、きっかけはあったか、食欲や睡眠について、身体の病気の有無などを聞かれます。精神科では、生活歴や家族歴についても質問があるでしょう。
抑うつ状態を理由に休職することは可能ですか?可能な場合、復帰までの道のりについて教えてください。
会社の規定に定めている手続きをとることで、休職したり復職したりすることは可能です。会社に確認しましょう。
希死念慮を抱いている人には、どのような薬が有効ですか?
気分を安定させたり、衝動性をやわらげたりする薬が用いられることが多いでしょう。アルコールやある種の抗不安薬・睡眠薬は衝動的になりやすくなることがあるので、避けるほうが望ましいでしょう。
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