抑うつ

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抑うつの場合、どの診療科を受診したらよいですか?

精神科・心療内科

日下 慶子 監修

精神科や心療内科を受診しましょう。

解説

精神科や心療内科を受診しましょう。どの診療科を受診してよいかわからないときは、かかりつけの医師に相談してみましょう。

おすすめのQ&A

涙が止まらず、仕事でミス連発…これってうつ病?

こんにちは。最近、悲しくて涙が止まらず、仕事でミスが続いています。一度座ると何時間も動けず、死にたいと思うこともあります。まだ病院には行っていませんが、これって本当にうつ病なのでしょうか?教えてください。

質問者のイラスト

20代 / 女性

ご相談いただきありがとうございます。

うつ病の可能性について心配されているのですね。まず、あなたが感じている症状についてお話しします。悲しみが続き、涙が止まらない、仕事でミスを連続してしまう、一度座ると何時間も動けない、そして死にたいと思うことがあるというのは、一般的にはうつ病の可能性があります。

うつ病は、気分の落ち込みや興味の喪失、疲労感、集中力の低下、自己評価の低下、睡眠障害、食欲の変化などが特徴です。これらの症状が2週間以上続く場合、うつ病の可能性が高まります。また、死にたいと思う気持ちは非常に重要なサインであり、早急に専門家の助けを求めるべきです。

うつ病の診断は、精神科医、心療内科医による詳細な問診と評価が必要です。自己判断でうつ病と決めつけるのは避け、専門家の意見を仰ぐことが大切です。特に、死にたいという気持ちがある場合は、すぐに医療機関を受診することが重要です。これは、命に関わる深刻な状況であり、早期の対応が必要だからです。

受診の目安

1. 悲しみや無気力感が2週間以上続く場合

2. 日常生活に支障をきたすほどの集中力の低下や疲労感がある場合

3. 死にたいと思う気持ちがある場合

これらの状況は、うつ病の可能性が高く、早期の治療が必要です。治療には、カウンセリングや薬物療法が含まれ、適切な治療を受けることで症状の改善が期待できます。

まとめ

うつ病の可能性があるため、早急に精神科や心療内科を受診することをお勧めします。特に、死にたいという気持ちがある場合は、すぐに専門家の助けを求めてください。

また受診の際の注意点として、精神科・心療内科を受診する際は、先生との相性も重要ですが、日本精神神経学会の専門医や、精神保健指定医という資格を持った医師をおすすめします(資格がない場合、精神科の経験が浅い医師である可能性があります)。ホームページなどでご確認の上、受診されることをおすすめします。お近くの精神科・心療内科は、こちらから検索できますのでご活用ください。

医師の回答を見る

自分の症状はうつ病なのでしょうか?高齢ですが、治る可能性や適切な治療法などはありますか?

毎日涙が止まらず、やる気が出ない状態が続いています。虚しさや絶望感、悲しみが渦巻いており、辛い状況です。独り身のため、頼りにできる人がいません。勤務先には体調が悪いことは伝えていますが、心の問題については話していません。そのため、毎週半休や有給、フレックスを使用して何とか過ごしています。 心療内科を受診し、ロラゼパムと睡眠薬を処方されましたが、改善が見られません。会社を休みたい気持ちはありますが、休職すると復帰が難しい風土のため、躊躇しています。昇格も果たしたのに、やる気が出ず、悲しい気持ちしかありません。何かしなければならないのに、頭が回らない状態です。 去年は大量のメール処理ができたのに、今は1通に2時間以上かかってしまいます。頭が真っ白になったり、一つのことをやり切る前に他のことを始めてしまい、全てが終わらない状況です。先延ばしもしてしまいます。 また残業が非常に多く、平日はほぼ毎日深夜にタクシーで帰宅していました。少し前に大きな目標を達成しましたが、結婚を約束していた方と別れ、同時に希望していないポジションへの異動がありました。 これはうつ病なのでしょうか?高齢ですが、治る可能性はあるのでしょうか?適切な治療法は何でしょうか?どのような病院にかかれば良いでしょうか?

質問者のイラスト

30代 / 女性

ご相談いただきありがとうございます。お話を伺う限り、非常に辛い状況にいらっしゃることが伝わってきます。少しでもお力になれればと思い、質問に回答させていただきます。

うつ病の可能性について

現在の症状や状況は、うつ病として矛盾のない症状であると考えます。やる気が出ない、虚しさや絶望感、悲しみが続く、集中力が低下しているなど、これらはうつ病の典型的な症状です。

一方、過去数ヶ月の間に大きなストレスや変化(長時間労働、プライベートでの困難、部署異動)があったことは、もちろんうつ病の原因にもなり得ますが、どんなに健康な方でもこれほど立て続けにストレスを受けた場合は、なんらかの反応が出ると考えられます(その場合、適応障害などの病名がつく可能性もあります)。現在も忙しく働かれているところかと思いますので、まずは診断はともかく、十分な休息を取ることが先決だと思われます。休職がどうしても難しい場合は、主治医からの診断書によって残業なし、もしくは時短勤務なども会社と相談できる場合があります。是非ご検討ください。

うつ病以外の可能性

また、うつ病以外に、からだの病気によっても同様の症状を引き起こすことがあります。例えば、甲状腺機能低下症(橋本病)などのホルモンの異常でも、うつ病のような症状が出現することがあります。また、鉄欠乏性貧血でも、だるさなどの症状が出現し、精神的な症状と区別がつきづらい場合があります。そのため、精神科や心療内科を受診した際には採血検査などが実施されることもあるのでご留意ください。もしこれまでに調べられていない場合は、主治医とご相談の上で実施を検討するのもよいかもしれません。

治療について

うつ病であると仮定してお話しします。うつ病は適切な治療を受けることで改善することが多い病気なので、

1. 薬物療法:現在、ロラゼパムや睡眠薬を服用されているとのことですが、仮にうつ病であって、一定以上の重症度であれば、抗うつ薬を用いた治療が一般的です。抗うつ薬の適応になるかどうか、主治医と相談してみてもよいかもしれません。

2. 環境や生活習慣の改善:まずは十分な休息を取ることが重要で、そのためにはやはり休職は重要な選択肢の一つです。規則正しい生活、適度な運動、バランスの取れた食事も重要です。

3. 心理療法:認知行動療法(CBT)などの心理療法も効果的な場合があります。専門のカウンセラーや心理士と話すことで、気持ちの整理やストレスの対処法を学ぶことができます。ただし、クリニックの場合は自費診療で治療を提供していることが多く、そもそも治療を提供できる医療機関が限られています。興味がある場合は、まずは専門家が執筆した認知療法・認知行動療法の書籍などを手にとってみるのもよいかもしれません。

通院先について

精神科・心療内科を選ぶ基準として、日本精神神経学会の専門医や、精神保健指定医という資格を持った医師が所属している病院をおすすめします(資格がない場合、精神科の経験が浅い医師である可能性があります)。ホームページなどでご確認の上、受診されることをおすすめします。

まとめ

現在の症状や状況はうつ病とは矛盾しないと考えられます。適切な治療を受けることで改善することが多いので、心療内科や精神科の専門医にきちんと相談することをお勧めします。薬物療法も重要ですが、十分な休息をとることは何よりも重要です。お近くの心療内科や精神科は、こちらから検索できますのでご活用ください。

どうか無理をせず、ご自身の健康を最優先に考えてください。お大事にしてください。

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うつ病と不眠症の治療中です。セカンドオピニオンを受ける意味と、睡眠薬が私の体質に合うのか教えてください。

30代女性です。10年近く前からうつ状態が続いていましたが、最近やっと精神科を受診し始めました。現在治療を受けて少し経ちますが、睡眠の問題が解決せず悩んでいます。会社は現在休職中です。 睡眠薬などの薬を4種類ほど内服していますが、一回の睡眠時間は4〜6時間程度です。その後、眠気が残るため二度寝をして、合計で8時間ほど睡眠を取っています。しかし、睡眠中に何度も夢を見てしまい、熟睡感を得られません。仕事の面談があった日などは、そのことが頭から離れず、睡眠薬を飲んでも眠れないことがありました。 2週間に1回の頻度で通院しており、その度に薬の変更があります。このことを母と会社の担当者に相談したところ、二人ともセカンドオピニオンを受けるべきだと言います。 今の先生は、私の話をしっかり聞いてくれ、意見も尊重してくれるので、できればこのまま治療を続けたいと思っています。しかし、母は勝手に知人のつてを頼って、睡眠に特化した医師を紹介してきてしまい、受診することになりました。 10年近く、うつ症状と不眠に悩まされてきたので、1ヶ月やそこらで簡単に治るとは思っていません。ですが、母や会社の人事担当者は、すぐにでも改善するべきだと考えているようです。 精神科のセカンドオピニオンを受けることに、何か意味はあるのでしょうか?また、現在服用している睡眠薬が合わないと感じているのは、私の体質の問題なのでしょうか? ご意見をお聞かせいただけると幸いです。

質問者のイラスト

30代 / 女性

こんにちは。お話を伺いました。まず、現在の状況についてお伝えいただきありがとうございます。お辛い状況が続いていること、心からお察しします。

睡眠薬について

睡眠がうまくとれないとのことですが、うつ状態も含めて治療がすすみ、復職などが視野に入ってきた段階で初めて、睡眠が理想的な状態になることを目指すことができます。なぜなら、理想的な睡眠のためには、日中の十分な活動が必要になるからです(運動した日や、イベントなどでずっと外出していた日にぐっすり眠れた経験はないでしょうか?)。休職を始めた初期の段階では、おそらくうつ状態も残っており、様々な活動をすることができないと思います。なので、最初は最低限の睡眠を確保し、うつ状態の改善を優先させることが一般的に重要です。

睡眠薬は睡眠を確保するために非常に効果的な薬剤ですが、もちろん副作用もあります。例えば、睡眠薬の量が多すぎると、日中も眠気が強く、外出などに支障がでる場合があります。そうすると、上で述べたように、逆に理想的な睡眠からは遠ざかってしまうことになります。そのため、うつ状態が悪いときにやむを得ず睡眠薬を増やすことは仕方ないですが、すでにある程度眠れている状態で、睡眠の質を求めてどんどん睡眠薬を増やすことは一般的にあまりすすめられないと思います。なので、「睡眠薬が合わないのが自分のせい」なのでは決してなく、もしかしたら焦って睡眠の質を追求しすぎないほうがよいタイミングなのかもしれません。

主治医の先生も、必要のない薬を出すことはないと思いますので、セカンドオピニオンも意味があるとは思いますが、まずは主治医の先生に薬が必要な理由を尋ねてみるのがよいのではないでしょうか。

また、もしセカンドオピニオンを受けるときは、今の主治医からセカンドオピニオン用の紹介状を書いてもらうことが望ましいです。そうでないと、処方した理由などがわからず、正しい判断ができない場合があります。

睡眠一般について

睡眠の質には、睡眠薬以外の要素も非常に大きく影響します。

すでに実施されているかもしれませんが、例えば睡眠環境という観点では、下記のような要素について考慮することも重要です。

温度

特に夏場は熱帯夜になると途中で何度も目が覚めてしまい、寝不足になることがあります。上手く空調を活用して、快適な睡眠温度を維持してください。

騒音

繁華街や幹線道路に近いと、夜間も騒音に悩まされることがあると思います。また同居者の生活音で目が覚めてしまうこともあると思います。耳栓は慣れるまで違和感がある方もいますが、有効な手段です。

特に夏場は、早い時間に朝日が入ってくるため、本来起床するべき時間よりも早く目がさめてしまう場合があります。遮光カーテンを使用するか、アイマスクを活用することで対処することが多いです。

このような睡眠に関する情報が説明されているおすすめの書籍は以下のとおりです。よろしければ参考にしてください。

自分でできる「不眠」克服ワークブック:短期睡眠行動療法自習帳 (著)渡辺 範雄

まとめ

睡眠が理想的な状態になるのは、うつ状態などが改善し、日中も活動できるようになった段階でのことが多いです。焦りすぎず、一歩ずつ治療していくことが重要です。

どうぞお大事にしてください。

お近くの精神科は、こちらから検索できますのでご活用ください。

どうぞお大事にしてください。

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(参考文献)

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