脊髄性筋萎縮症の場合、主にどのような治療をしますか?
発症の原因となるSMNタンパクの減少に効果のある薬を使います。対症療法を行うこともあります。
脊髄性筋萎縮症の治療には主に薬が用いられます。そのほかに、症状に対する治療を行うこともあります。
薬剤治療
脊髄性筋萎縮症の原因は、SMN遺伝子の変異によりSMNタンパクが不足することと考えられています。(詳しい原因については「脊髄性筋萎縮症の原因は何がありますか?」を参照ください)
そのため、2017年から現在までに、SMNタンパクを増やす作用を持つ3種類の薬(ヌシネルセンナトリウム、オナセムノゲンアベパルボベク、リスジプラム)が開発されました。
この病気は拡大新生児マススクリーニング(現時点では有料ですが、近いうちに公費で行うマススクリーニングに含まれる予定)で早期発見できます。早期発見できた場合は、発症前から薬の使用を行うことで、発症を抑えたり軽症化することができます。新しい薬であり、頻繁に使われているわけでもないため、今後新たな副作用が出てくるかもしれませんが、これまで失われてきた幼い命を救うことができるかもしれません。
対症療法(症状に対する治療)
食事がうまく取れない場合の経管栄養(管を通して栄養を摂取する方法)や、呼吸がうまくできない場合の人工呼吸器などの治療が必要になることもあります。
リハビリテーション
筋力が低下した中でもできるだけ体を動かせるよう、リハビリテーションを行うことも大切です。
公開日:
最終更新日:
新百合ヶ丘総合病院 脳神経内科
武井 悠香子 監修
(参考文献)
水野 美邦. 神経内科ハンドブック第5版. 医学書院. 2016
脊髄性筋萎縮症.“脊髄性筋萎縮症”.難病情報センター.https://www.nanbyou.or.jp/wp-content/uploads/upload_files/File/003-201804-kijyun.pdf,(参照 2024-03-12).
難病情報センター.“脊髄性筋萎縮症(指定難病3)”.難病情報センター.https://www.nanbyou.or.jp/entry/135,(参照 2024-03-12).
日本小児神経学会.“脊髄性筋萎縮症に対する新生児マススクリーニングの手引き”.日本小児神経学会.https://www.childneuro.jp/uploads/files/about/2023SMA/202307SMA_tebiki.pdf,(参照 2024-03-12).
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