子宮内膜症の進行のステージについて教えてください。
子宮内膜症はBeecham分類やrASRM分類といった分類法によって、Ⅰ〜Ⅳ期(ステージ1〜4)に分けられます。
子宮内膜症の進行のステージ分類にはいくつかあります。代表的なものは以下の通りとなります。
Beecham分類
婦人科診察所見に基づいた古典的なステージ分類です。各ステージの概要は以下の通りです。
第I期(ステージ1)
腹腔内に1~2mmの病変のみ認めるもの(内診では分からない)。
第II期(ステージ2)
子宮周囲の靱帯や卵巣などに限局した病変(硬結)を触知し、癒着のないもの。
第Ⅲ期(ステージ3)
卵巣が少なくとも正常の2倍以上に腫れて、周囲と癒着して子宮の可動性が低下しているもの。
第Ⅳ期(ステージ4)
高度な癒着のために子宮・卵巣・腸管などの骨盤内の臓器が一塊となり、個々の臓器を区別できないもの。
rASRM分類
腹腔鏡手術などの所見を基づくステージ分類です。子宮内膜症病変の大きさと癒着の範囲によって点数を算出し、I期(ステージ1)からⅣ期(ステージ4)の進行期に分類します。Ⅳ期が最も進行している状態となります。
最も広く使用されているrASRM分類ですが、痛みなどの症状の強さが評価項目に含まれておらず、また、妊娠のしやすさやとも必ずしも一致しないとされています。
そのため、既往歴とrASRM分類を組み合わせたEndometriosis fertility index(EFI)評価なども考案されています。
成育医療研究センター 産婦人科 共同研究員
藤井 達也 監修
(参考文献)
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