下咽頭癌の放射線治療について教えてください。
放射線治療の目的のひとつに、根治と喉頭機能の温存の両立があります。
下咽頭癌に対する放射線治療は、がんを治すこと(根治)と、声を守ること(喉頭温存)の両方にとって、とても大切な治療です。
治療では、通常約7週間かけて合計70グレイ(Gy)程度の放射線を照射します。1回の治療は2グレイで、週に5回(月〜金)行うのが一般的です。放射線の当て方には、「IMRT(強度変調放射線治療)」という最新の技術が使われており、がんにしっかり放射線を当てつつ、まわりの健康な組織や臓器へのダメージをできるだけ抑えることができます。
この放射線治療には、目的に応じて以下の3つの使い方があります。
① 放射線治療(単独)
手術をせずに、放射線だけでがんを治す方法です。特に、がんが小さい早期の段階では、声を守りながら治療できることがあります。
② 化学放射線療法(同時併用)
放射線にシスプラチンなどの抗がん剤を組み合わせて治療効果を高める方法です。がんがある程度進行している場合に、手術以外に治癒を目指せる選択肢となります。喉頭(声帯)を残せる可能性があるため、声を残したい方にとって重要な治療法です。
③ 術後照射
手術でがんを取り除いたあとに、再発を防ぐために行う放射線治療です。特に、がんが周囲に広がっていた場合などに行います。
真生会富山病院 耳鼻咽喉科
阿河 光治 監修
(参考文献)
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