糖尿病腎症

糖尿病の合併症のひとつで、腎機能が悪くなる病気です。

高血糖の状態が長く続くことによって起こります。

高血糖が続くことによる腎臓の血流障害や炎症が原因となり、腎機能が低下します。

進行を抑えることはできますが、治りません。

糖尿病腎症の原因・統計データ・診断方法・治療・予後をイラストにまとめました。

少しデータが古いですが、2008年に透析を導入した人の5年生存率は59.8％と報告されています（ただし、これには糖尿病腎症の患者さん以外も含まれています）。

わずかな蛋白尿（微量アルブミン尿）で発症し、徐々に腎機能が低下します。腎不全に至ると全身のだるさ、貧血、むくみなどが現れます。

初期症状はほとんどありません。

解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。

糖尿病腎症では、一般的に血尿は出ません。

糖尿病の治療に加え、薬物療法を行い糖尿病腎症の進行を抑えます。

適切な食事療法と運動療法を行いましょう。塩分の摂り過ぎや脱水に注意しましょう。

適正体重を維持し、タバコをやめ、お酒を飲み過ぎないようにしましょう。血糖コントロールを良くし、血圧やコレステロールの値にも気を付けましょう。

塩分、アルコール、タンパク質（特に動物性タンパク質）を摂り過ぎないようにしましょう。

糖尿病腎症の治療は継続することが必須です。再開してください。

糖尿病腎症で必ず水分制限が必要というわけではありませんが、腎不全まで至ると適切な体液バランスを保つため水分制限が必要なことがあります。

内科や糖尿病・内分泌科、腎臓内科を受診してください。

症状（体のだるさやむくみ）がある場合、腎機能低下が進行している可能性があるため、速やかに病院を受診しましょう。

尿中アルブミン・クレアチニン比という検査項目で30を超えると早期腎症と診断されます。

尿検査で尿アルブミン/クレアチニン比を調べ、その値が30を超えていたら糖尿病腎症と診断されます。

糖尿病腎症で人工透析を行っている場合、条件を満たせば障害年金をもらえます。

定期的に血液検査と尿検査を行い、尿中アルブミンと腎機能をチェックしましょう。

クレアチニンの値から計算するeGFRという腎機能の指標があります。