夏になると胃もたれがひどくなります。冷たい飲み物が原因ですか?胃を労わる食習慣を教えてください。

冷たい飲み物は胃の動きを一時的に遅くし、消化機能に影響を与える可能性があります。温度を意識した飲み方と胃で働く乳酸菌の活用で、症状が和らぐ可能性があります。

解説

この記事でわかること

  • 冷たい飲み物が胃の動きに影響するメカニズム
  • 夏の胃もたれに対する飲み物・食事習慣の見直し方
  • 胃で働く乳酸菌(ラクトバシルス・ガセリ OLL2716株)の活用法と注意点

冷たい飲み物と胃の動き

胃の消化機能は飲み物の温度の影響を受けます。冷たい飲み物を摂ると胃の動きが一時的に乱れ、食物の移動が遅くなる方向に影響が出ることが報告されています。特に食後30分程度は影響が大きく、冷たいほど胃の動きへの影響も大きくなる可能性があります[Gut. 1995;37(3):329-34.]。また、水温が低いほど胃の動きへの影響が大きくなる可能性が示されており、食後すぐの冷水摂取には注意が必要とされています[Eur J Nutr. 2020;59(1):103-9.]。

夏に胃が疲れやすい理由

夏場は冷たい飲み物を大量に摂る機会が増えるため、胃への負担が蓄積しやすい季節です。冷たいものを大量に摂取した結果、胃の動きが悪くなり、食事の摂取量が減る、いわゆる夏バテのような状態になってしまいます。

まず取り組む:飲み物・食事習慣の見直し

こうした夏の胃の不調に対して、まず見直したいのは飲み物と食事の習慣です。冷たい飲み物は常温か温かいものに替えること、どうしても飲む場合は少量ずつゆっくりと摂ることが基本とされています。食事はよく噛んでゆっくり食べ、一度に大量に食べないようにすることで胃への負担を軽減できます。また、夏場でも温かいスープや汁物を1品加えるなど、胃を冷やしすぎない食卓を意識することも有効とされています。

食生活の補助として:胃で働く乳酸菌

こうした食事・生活習慣の見直しに加えて、食生活の補助として、胃で直接働く乳酸菌(ラクトバシルス・ガセリ OLL2716株)を含む機能性ヨーグルトを日常的に摂取することが、胃の不快感の軽減につながる可能性があります。胃の動きがうまくいかずに症状がでる、機能性ディスペプシアの患者さんでは、この乳酸菌を含むヨーグルトの摂取によって、症状が改善したことが報告されています[Digestion. 2017;96(2):92-102.]。

ただし、機能性ヨーグルトはあくまで食生活の補助であり、胃の不調の治療薬ではありません。飲み方・食べ方の見直しと組み合わせ、日常習慣のひとつとして取り入れることが大切です。

夏の胃もたれ対策の一環で飲み物・食習慣を選ぶ場合に検討が推奨される点

日常生活で注意すべきことは、「冷たいものを控え、胃への負担を日々積み重ねないこと」です。

夏の胃もたれ対策のための食習慣について、3つのコツと理由をまとめた表です。1つ目は「飲み物の温度を見直す」で、常温か温かい飲み物を選び、冷たいものは少量ずつゆっくりと飲むことです。理由は「冷たい飲み物が胃の動きを乱す可能性がある」ためです。2つ目は「食事のペースを落とす」で、よく噛み、一度に大量に食べないことです。理由は「胃への一度の負担を分散させ、胃の運動機能の低下を補う可能性がある」からです。3つ目は「胃で働く乳酸菌を毎日摂る(補助として)」で、ラクトバチルス・ガセリOLL2716株含有ヨーグルトを継続摂取することです。理由は「胃の不快感の軽減に関連する可能性がある」ためです。

ここだけは伝えたいメッセージ

夏の胃もたれは「気のせい」とは限らず、冷たいものが胃の動きに影響することで起こりうる症状です。常温の水や温かい飲み物に切り替えるだけでも胃への負担が変わる可能性があります。胃で働く乳酸菌を日常の食習慣に加えることも、胃を継続的にサポートする選択肢のひとつとして考えられています。

また、胃もたれや食欲不振が2週間以上続く場合、みぞおちの痛みが強くなった場合、体重が急に減ってきた場合は、消化器内科への受診をご検討ください。夏の胃もたれと思っていても、別の原因が隠れている場合があります。

まとめ:夏の胃もたれは飲み物と乳酸菌で対策できる可能性があります

  • 原因:冷たい飲み物による胃の動きの乱れ・夏特有の胃腸疲労
  • 基本の対処:常温・温かい飲み物を選び、少量ずつゆっくり飲食する
  • 食習慣の補助:ラクトバシルス・ガセリ OLL2716株含有ヨーグルトの継続摂取
  • 受診の目安:2週間以上続く・痛みが強い・体重減少がある場合は消化器内科へ

FAQ

Q. 冷たい飲み物を全部やめないといけませんか?

必ずしもすべて禁止にする必要はありません。食後すぐの大量摂取は胃の幽門の動きを乱す可能性が示されています(Gut. 1995;37(3):329-34.)。そのため、食後30分以降、少量ずつゆっくりと飲む習慣を意識することから始めるのが現実的です。

Q. 機能性ヨーグルトはいつ飲むのが効果的ですか?

ラクトバシルス・ガセリ OLL2716株を用いた研究では、1日1回の継続摂取で効果が報告されています(Digestion. 2017;96(2):92-102.)。摂取タイミングの明確なエビデンスは確認されていませんが、食後など習慣化しやすい時間帯に毎日継続することが重要とされています。

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  2. 医師執筆/監修

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  4. 公開

医療法人財団コンフォート コンフォート豊平クリニック 内科 消化器科

石川 翔理 監修

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