ラムシルマブ(サイラムザⓇ)では、どのような副作用がみられますか?

重大な副作用としては、心筋梗塞、脳血管障害、重度の消化管出血、消化管穿孔などがあります。

解説

ラムシルマブ(サイラムザⓇ)の副作用には、主に血管新生抑制による影響が含まれます。

代表的な副作用には、高血圧、出血(鼻出血、消化管出血)、血栓塞栓症(深部静脈血栓症肺塞栓症)があります。
また、消化器症状として、下痢腹痛、食欲減退、口内炎などがみられます。さらに、免疫反応による副作用として、発疹、かゆみ、皮膚乾燥などの皮膚症状が発生することがあります。

重篤な副作用としては、腸管穿孔、肝不全、腎不全、心不全などが報告されています。

これらの副作用は、症状が進行する前に早めに対処することが重要です。患者さんの状態に応じて、投与の中止や減量、支持療法が必要となる場合があります。副作用が疑われる場合は、速やかに医師の診察を受けることが推奨されます。

重大な副作用(頻度:単独投与時、併用投与時の順)

  • 動脈血栓塞栓症(1.4%、0.8%)、静脈血栓塞栓症(0.9%、3.0%)
  • Infusion reaction(3.0%、3.5%)
  • 消化管穿孔(0.7%、0.7%)
  • 出血(9.5%、31.1%)
  • 好中球減少症(3.9%、49.7%)、白血球減少症(1.4%、21.6%)、発熱性好中球減少症(0.2%、8.4%)
  • うっ血性心不全(0.2%、1.0%)
  • 瘻孔(0.2%、0.3%)
    • 炎症などにより組織に穴が開くこと
  • 可逆性後白質脳症症候群(頻度不明、0.1%)
  • ネフローゼ症候群(0.2%、0.2%)、蛋白尿(6.9%、14.8%)
  • 間質性肺疾患(頻度不明、1.2%)
  • 肝不全(0.2%、0.1%)、肝障害(4.4%、15.1%)
  • 感染症(2.5%、24.1%)
  • 血栓性微小血管症(頻度不明、0.1%)
  • 動脈解離(頻度不明、頻度不明)

その他報告されている副作用

●単回投与の時(頻度:5~15%未満のもの)

●併用投与の時(頻度:20%以上のもの)

その他にも気になる症状があれば、すぐに医師・薬剤師へご連絡ください。

公開日

最終更新日

京都大学医学部附属病院 呼吸器内科

山形 昂 監修

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(参考文献)

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