アルポート症候群の初期症状は?アルポート症候群(Alport症候群)
監修医師阿部 吉倫内科
- 更新日
- 2026/10/27
- 公開日
- 2022/02/15
アルポート症候群とは
遺伝性の糸球体腎炎(腎臓病)で難聴や視力障害を伴います。典型例では幼少期から血尿を認めますが、見た目では判断できず検査して初めて指摘されることもあります。遺伝形式から男性に多いですが、稀に女性患者でも重度の腎機能障害となる場合があります。
「アルポート症候群」とはどのような病気ですか?
遺伝子の異常で腎臓や耳、目に障害が起きる遺伝性の病気です。進行性の腎臓病が特徴で、血尿や難聴などが生じます。
アルポート症候群は、遺伝子の変異によって引き起こされる遺伝性の病気です。私たちの体を作る上で重要なたんぱく質の一種である「IV型コラーゲン」が、この病気では正常に作られません。IV型コラーゲンは、腎臓で血液をろ過するフィルターの役割を持つ「糸球体基底膜(しきゅうたいきていまく)」や、耳や目に多く存在します。
そのため、この病気になると、腎臓の機能が徐々に低下していくほか、難聴や視覚異常といった症状が現れることがあります。進行性の病気ですが、早期発見と適切な治療によって、病気の進行を遅らせることができます。
参考文献
Judy Savige et al.“Guidelines for Genetic Testing and Management of Alport Syndrome”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34930753/,(参照 2025-09-24).
Jeffrey H Miner et al.“The 2014International Workshop on Alport Syndrome”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24988067/,(参照 2025-09-24).
Clifford E Kashtan.“Alport Syndrome: Achieving Early Diagnosis and Treatment”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32712016/,(参照 2025-09-24).
日本小児腎臓病学会. アルポート症候群診療ガイドライン2017. 診断と治療社. 2017
アルポート症候群の症状
アルポート症候群には初期症状はありますか?
自覚症状のない「顕微鏡的血尿」が最も多い初期症状です。学校の尿検査などで偶然発見されることがほとんどです。
アルポート症候群には特徴的な初期症状があります。最も多く見られるのは、幼少期からの持続的な「血尿」です。ただし、この血尿は肉眼ではわからない「顕微鏡的血尿」であることがほとんどで、本人に自覚症状はありません。そのため、学校の尿検査などで偶然発見されるケースが多く、病気を知るきっかけとなります。
初期の段階では、血尿以外に目立った症状がないことも少なくありませんが、この時期から腎臓の機能は少しずつ影響を受け始めています。家族に腎臓病の方がいる場合や、検尿で異常を指摘された場合は、注意が必要です。
参考文献
Judy Savige et al.“Guidelines for Genetic Testing and Management of Alport Syndrome”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34930753/,(参照 2025-09-24).
Jeffrey H Miner et al.“The 2014International Workshop on Alport Syndrome”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24988067/,(参照 2025-09-24).
Clifford E Kashtan.“Alport Syndrome: Achieving Early Diagnosis and Treatment”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32712016/,(参照 2025-09-24).
日本小児腎臓病学会. アルポート症候群診療ガイドライン2017. 診断と治療社. 2017
アルポート症候群ではどのような症状がありますか?
血尿やタンパク尿などの腎症状のほか、高音域が聞こえにくくなる難聴や、目の異常(円錐水晶体など)がみられます。
アルポート症候群の主な症状は、「腎臓」「耳」「目」の3つに現れます。腎臓の症状としては、尿に血が混じる「血尿」や、たんぱく質が漏れ出る「タンパク尿」が見られ、進行すると腎機能が低下し、最終的には腎不全に至ることがあります。
耳の症状は、特に高い音が聞こえにくくなる「感音難聴」が特徴で、進行することがあります。目の症状では、水晶体が円錐状に突出する「円錐水晶体」などの特徴的な異常や、白内障が起こることがあります。これらの症状が現れる時期や重症度には個人差があります。
参考文献
日本小児腎臓病学会. アルポート症候群診療ガイドライン2017. 診断と治療社. 2017
Judy Savige et al.“Guidelines for Genetic Testing and Management of Alport Syndrome”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34930753/,(参照 2025-09-24).
Jeffrey H Miner et al.“The 2014International Workshop on Alport Syndrome”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24988067/,(参照 2025-09-24).
Clifford E Kashtan.“Alport Syndrome: Achieving Early Diagnosis and Treatment”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32712016/,(参照 2025-09-24).
アルポート症候群の原因
アルポート症候群の原因は何がありますか?
腎臓や耳を構成するIV型コラーゲン遺伝子の変異が原因です。このため、体の重要なフィルター機能などが損なわれていきます。
アルポート症候群の原因は、体を構成するIV型コラーゲンというたんぱく質の設計図となる遺伝子に変異があることです。具体的には、「COL4A3」「COL4A4」「COL4A5」という3つの遺伝子のいずれかに異常が生じることで発症します。
これらのコラーゲンは、腎臓のフィルター機能を持つ糸球体基底膜や、音を感じる内耳、ピントを合わせる眼の水晶体などを構成する重要な成分です。遺伝子の変異によって正常なコラーゲンが作られなくなると、これらの組織がもろくなり、腎臓の機能障害や難聴、目の症状といった、この病気に特徴的な症状が引き起こされます。
参考文献
Judy Savige et al.“Guidelines for Genetic Testing and Management of Alport Syndrome”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34930753/,(参照 2025-09-24).
Jeffrey H Miner et al.“The 2014International Workshop on Alport Syndrome”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24988067/,(参照 2025-09-24).
Clifford E Kashtan.“Alport Syndrome: Achieving Early Diagnosis and Treatment”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32712016/,(参照 2025-09-24).
日本小児腎臓病学会. アルポート症候群診療ガイドライン2017. 診断と治療社. 2017
アルポート症候群の検査・診断
アルポート症候群のセルフチェックはできますか?
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
まず、ご家族やご親戚に、腎臓の病気を患っている方や、若い頃から耳が聞こえにくくなった方はいらっしゃるか確認してください。これは大切な手がかりになります。次に、ご自身のことを振り返り、学校の尿検査などで血尿やたんぱく尿を指摘された経験がないか思い出してみてください。
さらに、最近「高い音が聞こえにくい」「人の話が聞き取りにくい」といった聴力の変化や、視力の低下を感じることも注意すべきサインです。これらはあくまでご自身で体調の変化に気づくための目安です。もし当てはまることや、少しでも心配なことがあれば、必ず専門の医療機関を受診して相談するようにしてください。
また、症状検索エンジン「ユビー」で質問に沿って回答を進めるだけで、アルポート症候群かどうかのセルフチェックができます。ぜひご活用ください。
参考文献
Judy Savige et al.“Guidelines for Genetic Testing and Management of Alport Syndrome”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34930753/,(参照 2025-09-24).
Jeffrey H Miner et al.“The 2014International Workshop on Alport Syndrome”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24988067/,(参照 2025-09-24).
Clifford E Kashtan.“Alport Syndrome: Achieving Early Diagnosis and Treatment”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32712016/,(参照 2025-09-24).
日本小児腎臓病学会. アルポート症候群診療ガイドライン2017. 診断と治療社. 2017
アルポート症候群の治療・対処法
アルポート症候群(Alport症候群)への対処法は?
現在のところ根治的治療法はなく、腎臓機能を維持するための内服治療が行われますが、血液透析や腎移植が必要になるケースが多いです。
アルポート症候群の場合、主にどのような治療をしますか?
根本治療はなく、薬で腎臓の機能低下を遅らせる対症療法が中心です。進行すれば透析や腎移植が必要になります。
現在のところ、アルポート症候群を根本的に治す治療法はありません。そのため、治療の主な目的は、腎臓の機能をできるだけ長く保ち、腎不全への進行を遅らせることになります。中心となるのは、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬やアンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)といった薬を使った薬物療法です。
これらの薬は、たん白尿や腎機能低下の進行を遅らせる効果が示されています。病気が進行し、末期腎不全に至った場合には、失われた腎臓の機能を補うために、透析療法や腎臓移植といった治療が必要になることがあります。
参考文献
日本小児腎臓病学会. アルポート症候群診療ガイドライン2017. 診断と治療社. 2017
Judy Savige et al.“Guidelines for Genetic Testing and Management of Alport Syndrome”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34930753/,(参照 2025-09-24).
Jeffrey H Miner et al.“The 2014International Workshop on Alport Syndrome”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24988067/,(参照 2025-09-24).
Clifford E Kashtan.“Alport Syndrome: Achieving Early Diagnosis and Treatment”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32712016/,(参照 2025-09-24).
受診の目安・何科を受診するべきか
アルポート症候群が疑われる場合、病院を受診する目安はありますか?
検尿での異常、原因不明の難聴、家族に腎臓病の方がいる場合などが目安です。早めに医療機関に相談しましょう。
病院を受診する目安はいくつかあります。まず最も重要なのは、学校や会社の健康診断で「血尿」や「タンパク尿」を指摘された場合です。特に、繰り返し異常が見られる場合は、必ず専門医の診察を受けてください。
また、ご家族や親戚にアルポート症候群の方や、若くして腎臓の病気を発症した方がいる場合も、症状がなくても一度相談することをお勧めします。
さらに、原因がはっきりしない難聴(特に高音域が聞こえにくい)や、視力の異常を感じたときも、この病気の可能性を考慮して、受診を検討する目安となります。これらのうち、いずれかが当てはまれば、早めに医療機関に相談しましょう。
参考文献
日本小児腎臓病学会. アルポート症候群診療ガイドライン2017. 診断と治療社. 2017
Judy Savige et al.“Guidelines for Genetic Testing and Management of Alport Syndrome”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34930753/,(参照 2025-09-24).
Jeffrey H Miner et al.“The 2014International Workshop on Alport Syndrome”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24988067/,(参照 2025-09-24).
Clifford E Kashtan.“Alport Syndrome: Achieving Early Diagnosis and Treatment”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32712016/,(参照 2025-09-24).
アルポート症候群が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?
まずは小児科や内科を受診するのが一般的です。
アルポート症候群が疑われる場合、まずはかかりつけの小児科か内科を受診するのが一般的です。学校の検尿などで血尿やタンパク尿を指摘されたことが、受診のきっかけになることが多いです。
そこで詳しい検査が必要と判断されたら、腎臓病を専門とする「腎臓内科(小児腎臓内科)」を紹介されることがあります。
診断や治療は、主に腎臓内科の医師が中心となって行います。また、難聴の症状があれば「耳鼻咽喉科」、目の症状があれば「眼科」の受診も必要になることがあり、それぞれの専門医と連携しながら治療を進めていくことになります。
参考文献
Judy Savige et al.“Guidelines for Genetic Testing and Management of Alport Syndrome”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34930753/,(参照 2025-09-24).
Jeffrey H Miner et al.“The 2014International Workshop on Alport Syndrome”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24988067/,(参照 2025-09-24).
Clifford E Kashtan.“Alport Syndrome: Achieving Early Diagnosis and Treatment”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32712016/,(参照 2025-09-24).
日本小児腎臓病学会. アルポート症候群診療ガイドライン2017. 診断と治療社. 2017
アルポート症候群(Alport症候群)の専門医がいる近くの病院はありますか?
アルポート症候群(Alport症候群)の専門医がいる病院を見るアルポート症候群の薬
アルポート症候群は主にどのような薬で治療しますか?副作用はありますか?
腎臓を保護するACE阻害薬などを用います。副作用には空咳やめまいなどがあり、医師による調整が必要です。
アルポート症候群の治療では、主に腎臓を保護し、病気の進行を遅らせる目的で薬が使われます。中心となるのは、「アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬」や「アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)」という種類の薬です。
これらの薬はもともと高血圧の治療薬ですが、蛋白尿の減少と腎機能低下の進行抑制効果があるため、腎機能の悪化を防ぐために用いられます。副作用としては、空咳やめまい、血圧の低下などが報告されています。治療中は定期的に診察を受け、効果や副作用を確認しながら、医師が薬の種類や量を調整していきます。
参考文献
日本小児腎臓病学会. アルポート症候群診療ガイドライン2017. 診断と治療社. 2017
Judy Savige et al.“Guidelines for Genetic Testing and Management of Alport Syndrome”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34930753/,(参照 2025-09-24).
Jeffrey H Miner et al.“The 2014International Workshop on Alport Syndrome”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24988067/,(参照 2025-09-24).
Clifford E Kashtan.“Alport Syndrome: Achieving Early Diagnosis and Treatment”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32712016/,(参照 2025-09-24).
アルポート症候群の経過・予後
アルポート症候群の平均寿命はどのくらいですか?
遺伝形式や治療介入の有無によって大きく異なります。
アルポート症候群の平均寿命は、遺伝形式や治療介入の有無によって大きく異なります。治療を受けていない男性のX連鎖型アルポート症候群では、35%までに50%の方が末期腎不全に進行するとされており、腎代替療法(透析や腎移植)を受けない場合、平均寿命は55歳程度と報告されています。
一方、女性では男性と比較して腎不全の進行が遅く、65歳までに50%の方が末期腎不全に進行するとされています。しかし、アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)などによる早期治療介入がなされた場合、腎不全への進行が抑制され、腎不全発症年齢や平均寿命が10年以上延長することが示されています。
参考文献
Judy Savige et al.“Guidelines for Genetic Testing and Management of Alport Syndrome”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34930753/,(参照 2025-09-24).
Jeffrey H Miner et al.“The 2014International Workshop on Alport Syndrome”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24988067/,(参照 2025-09-24).
Clifford E Kashtan.“Alport Syndrome: Achieving Early Diagnosis and Treatment”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32712016/,(参照 2025-09-24).
.“アルポート症候群(指定難病218)”.難病情報センター.https://www.nanbyou.or.jp/entry/4348,(参照 2025-09-24).
対処法・セルフケア
アルポート症候群の場合、日常生活で気を付けることはありますか?
塩分制限などの食事療法、血圧管理、感染予防が大切です。定期的な通院と処方された薬の服用を続けましょう。
日常生活では、腎臓への負担をできるだけ軽くすることが大切です。まず、食事では塩分を控えることが最も重要です。腎機能が低下してきた場合は、医師の指導のもとでタンパク質の摂取量を調整することもあります。
また、高血圧は腎臓に悪影響を与えるため、血圧の管理も欠かせません。風邪などの感染症にかかると腎臓の状態が悪化することがあるので、手洗いやうがいを徹底し、体調管理に努めましょう。
激しい運動は避け、疲れを溜めないことも大切です。そして何より、処方された薬をきちんと飲み続け、定期的に病院を受診して検査を受けることが、病気の進行を抑える上で最も重要になります。
参考文献
日本小児腎臓病学会. アルポート症候群診療ガイドライン2017. 診断と治療社. 2017Judy Savige et al.“Guidelines for Genetic Testing and Management of Alport Syndrome”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34930753/,(参照 2025-09-24).
Jeffrey H Miner et al.“The 2014International Workshop on Alport Syndrome”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24988067/,(参照 2025-09-24).
Clifford E Kashtan.“Alport Syndrome: Achieving Early Diagnosis and Treatment”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32712016/,(参照 2025-09-24).
アルポート症候群で薬が効かない場合、どうしたらよいですか?
腎不全に至った場合、失われた腎機能の代わりに透析治療を行うか、根本治療である腎臓移植を検討します。
薬物治療を行っても腎機能の低下が進行し、残念ながら末期腎不全に至ってしまった場合、失われた腎臓の働きを補うための治療(腎代替療法)が必要になります。
主な選択肢は、「透析療法」と「腎臓移植」です。透析療法には、病院に通って血液から老廃物や余分な水分を取り除く「血液透析」と、自宅で寝ている間などに行う「腹膜透析」があります。
一方、腎臓移植は、健康な方から提供された腎臓を移植する手術で、腎不全に対する最も根本的な治療法です。どの治療法を選択するかは、患者さんの年齢や体の状態、生活スタイルなどを総合的に考慮し、医師とよく相談して決定します。
参考文献
Judy Savige et al.“Guidelines for Genetic Testing and Management of Alport Syndrome”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34930753/,(参照 2025-09-24).
Jeffrey H Miner et al.“The 2014International Workshop on Alport Syndrome”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24988067/,(参照 2025-09-24).
Clifford E Kashtan.“Alport Syndrome: Achieving Early Diagnosis and Treatment”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32712016/,(参照 2025-09-24).
日本小児腎臓病学会. アルポート症候群診療ガイドライン2017. 診断と治療社. 2017
アルポート症候群に関連するその他の質問
アルポート症候群の遺伝形式について教えてください。
主に3つの遺伝形式があり、男性で重症化しやすいX連鎖型が最多です。遺伝形式により症状の現れ方が異なります。
アルポート症候群には、主に3つの遺伝形式があります。報告によって多少頻度は異なりますが、最も多いのが、全体の約85%を占める「X連鎖型」です。これは原因遺伝子が性別を決めるX染色体上にあるため、X染色体が1本しかない男性で重い症状が出やすいのが特徴です。
次に多いのが約10%の「常染色体劣性遺伝」で、両親から病気の遺伝子を1つずつ受け継いだ場合に発症し、男女差はありません。最もまれなのが約5%の「常染色体優性遺伝」で、片方の親から病気の遺伝子を受け継ぐだけで発症します。
どの遺伝形式かによって、症状の重症度や家族内での遺伝の仕方が異なるため、遺伝子検査で特定することが重要です。
参考文献
日本小児腎臓病学会. アルポート症候群診療ガイドライン2017. 診断と治療社. 2017
Judy Savige et al.“Guidelines for Genetic Testing and Management of Alport Syndrome”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34930753/,(参照 2025-09-24).
Jeffrey H Miner et al.“The 2014International Workshop on Alport Syndrome”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24988067/,(参照 2025-09-24).
Clifford E Kashtan.“Alport Syndrome: Achieving Early Diagnosis and Treatment”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32712016/,(参照 2025-09-24).
子供がアルポート症候群か調べることはできますか?
可能です。尿検査をきっかけに、腎生検や遺伝子検査を行うことで、お子さんの病気を確定診断できます。
お子さんがアルポート症候群かどうかを調べることは可能です。ご家族にアルポート症候群の患者さんがいるなど、遺伝の可能性がある場合は、お子さんの尿検査を早い段階から定期的に行うことが推奨されます。
尿検査で持続的な血尿が見つかった場合、この病気が疑われます。診断を確定するためには、より詳しい検査が必要です。具体的には、腎臓の組織を少量採取して顕微鏡で調べる「腎生検」や、原因となる遺伝子の変異を特定する「遺伝子検査」などが行われます。
参考文献
Judy Savige et al.“Guidelines for Genetic Testing and Management of Alport Syndrome”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34930753/,(参照 2025-09-24).
Jeffrey H Miner et al.“The 2014International Workshop on Alport Syndrome”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24988067/,(参照 2025-09-24).
Clifford E Kashtan.“Alport Syndrome: Achieving Early Diagnosis and Treatment”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32712016/,(参照 2025-09-24).
日本小児腎臓病学会. アルポート症候群診療ガイドライン2017. 診断と治療社. 2017
アルポート症候群について、医師からのよくある質問
医師からよくある質問はありますか?
「アルポート症候群(Alport症候群)」について医師からよくある質問の例として次のようなものがあります。
- 最近、赤や茶色の尿が出ましたか?
- 蛋白尿(1+以上)を指摘されていますか?
アルポート症候群に関連する病気・症状
この記事の監修医師
阿部 吉倫
内科
2015年東京大学医学部医学科卒。東京大学医学部付属病院、東京都健康長寿医療センターで初期研修を修了。血便を放置し48歳で亡くなった患者との出会いをきっかけにデータサイエンスの世界へ。2017年5月にUbie株式会社を共同創業。2019年12月より日本救急医学会救急AI研究活性化特別委員会委員。2020年 Forbes 30 Under 30 Asia Healthcare & Science部門選出。
- 更新日
- 2026/10/27
- 公開日
- 2022/02/15