むくみ・浮腫
の原因と、関連する病気をAIで無料チェック
更新日:2024/10/22
「むくみ・浮腫」がどの病気に関連するかAIでチェックする
むくみ・浮腫について「ユビー」でわかること
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「むくみ・浮腫」はどんな症状ですか?
むくみ・浮腫とは
「むくみ」とは、手足などの皮膚の下に水が溜まり、腫れぼったく感じる症状です。全身のむくみでは心不全や腎不全、肝不全などが考えられ、片足のむくみでは深部静脈血栓症などがの病気が考えられます。主な診療科は内科、循環器内科、腎臓内科、血管外科などです。くわしくはQ&Aをご確認ください。
「むくみ・浮腫」に関連する症状はありますか?
「むくみ・浮腫」のQ&A
- A.
水分や塩分、アルコールの摂りすぎのほか、運動不足や同じ姿勢をとり続けることでも、むくみを生じる場合があります。
解説日常生活の中でもさまざまなことがむくみの原因となります。代表的なものとしては、以下のようなものが挙げられます。
食生活・運動習慣
- 塩分・カロリーの摂りすぎ
- 飲酒過多
- 運動不足
- 肥満
姿勢・活動
- 立ち仕事
- デスクワーク・運転などでの長時間の同じ姿勢
- 車や飛行機での長距離移動
参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見るRichard H Sterns. “Pathophysiology and etiology of edema in adults”. UpToDate.(参照 2023-01-23).
日本臨床検査医学会ガイドライン作成委員会.臨床検査のガイドライン JSLM2018. 一般社団法人 日本臨床検査学会,2018. - A.
手足や顔などの皮膚の下に水が溜まり、腫れぼったく感じる症状です。
解説「ユビー病気のQ&A」を見るむくみは医学的には浮腫(ふしゅ)と呼ばれ、血管内から周囲の皮下組織に水分が漏れ出して溜まってしまった状態を指します。
手や足がパンパンに腫れた状態になり、指で押すと痕が残ることもあります。
原因により、むくみが全身に出現する場合もあれば、手足など局所に出現する場合もあります。 - A.
基本的には、今までなかったむくみが出現し、症状が続くようであれば受診が必要です。
解説体のむくみはさまざまな症状で現れることがあります。
中には、心臓や腎臓、血管、肝臓の病気など、重要な臓器の異常が原因となることもあり、治療が遅れることで命にかかわる状態となる病気が隠れていることもあります。
そのため、それまでなかったむくみが出現した場合や、むくみが持続しており改善しない場合には、一度は必ず受診して、「何が原因でむくんでいるのか」ということを評価し、適切な治療を検討する必要があります。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る日本臨床検査医学会ガイドライン作成委員会.“臨床検査のガイドライン 2018 ”.日本臨床検査医学会ガイドライン作成委員会.http://www.jslm.info/GL2018/pdf/GL2018.pdf,(参照 2024-10-04).
日本循環器学会ほか.“肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の診断,治療,予防に関するガイドライン(2017年改訂版)”.日本静脈学会.https://js-phlebology.jp/wp/wp-content/uploads/2019/03/JCS2017_ito_h.pdf,(参照 2024-10-04).
日本循環器学会ほか.“急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)”.日本循環器学会.https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2017/06/JCS2017_tsutsui_h.pdf,(参照 2024-10-04). - A.
むくみが良くならず続く場合や、他の症状が見られる場合は受診しましょう。
解説緊急での受診が勧められる場合
むくみ以外に下記のような強い症状があったり、むくみが急に出現したりした場合、緊急性の高い事態であると考えられます。至急の救急要請もしくは循環器内科の受診が必要です。
緊急ではないものの受診が勧められる場合
以下のような場合は、それほど緊急性は高くありませんが、早めに内科や循環器内科を受診しましょう。
- 徐々に足のむくみが強くなる
- 足以外の部位にもむくみがある
- 体重増加、息切れなど、むくみ以外にも自覚症状がある
- 他の病気で治療をしている
参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見るKathryn P Trayes. Edema: diagnosis and management. Am Fam Physician . 2013, 88, p.102-110.
日本臨床検査医学会ガイドライン作成委員会.臨床検査のガイドライン JSLM2018. 一般社団法人 日本臨床検査学会,2018. - A.
胸痛や呼吸困難などがあるなら救急外来や循環器内科を、けがを伴うなら皮膚科や外科を受診してください。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る症状によっても受診すべき診療科が異なってきます。
まずは緊急性の高い状態かどうか確認して、そうでなければかかりつけ医の受診を検討ください。緊急性が高く循環器内科や救急科が勧められる場合
以下のような時は、心不全をはじめとする危険な病気が背後に隠れている可能性があるため、救急外来か循環器内科を受診してください。
- 突然にむくみが生じ、痛みも伴う
- 息苦しさや胸の苦しさがある
- 急なむくみとともに足や手などの変色が見られる
皮膚科や外科が勧められる場合
怪我や傷がありむくんでいる場合などは、皮膚に細菌が入っている可能性や骨折している可能性も考えられるので、皮膚科や外科を受診してください。
かかりつけ医や最寄りの内科の受診が勧められる場合
上記には当てはまらないものの、むくみが続く、強くなる、むくみ以外にも症状がある、他の病気の治療をしている、といった場合には、かかりつけ医や最寄りの内科を受診するようにしましょう。
- A.
ずっと座っていないで、適度に体を動かすことや、適切な生活習慣を意識することは自分でも行える対処法です。
解説むくみの原因はさまざまですが、原因にかかわらず以下のような点には注意して、日常生活を送っていただく必要があります。
姿勢
長時間同じ姿勢でい続けることはなるべく避けましょう。仕事中や車の運転中、飛行機の搭乗中など、同じ姿勢が続きやすい場面でも、適度に立って歩く、休憩をとるなどの工夫を心がけることが望ましいです。
食事や服薬
塩分やカロリーの摂り過ぎは避けるほうがよいです。
また、サプリメントや市販の漢方・生薬などを用いる際は、あらかじめ医師に確認するようにしましょう。場合によっては薬剤性のむくみを引き起こすことがあります。運動やマッサージ
日常的に適度な運動を行うようにしましょう。
また、夕方などに足のむくみを自覚する場合は、足を挙げて過ごしたり、足全体をマッサージしたりすることも有効です。
ただし、マッサージはむくみの原因によってはかえって症状を悪化させてしまうため、症状が軽い方以外はあらかじめ医師に相談するようにしましょう。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見るK. Trayes, et al. Am Fam Physician. 2013, 088(002), 102-110.
孟 真. 慢性下肢静脈不全とその治療. HEART’s Selection(今日の静脈疾患診療). 2016, 48, p. 275-280.
日本血管外科学会.“下肢静脈瘤って?”.血管の病気(血管病)について.https://www.jsvs.org/common/kasi/index.html,(参照 2024-10-04). - A.
ストレスそのものが、むくみの原因となることはありませんが、ストレスが間接的な要因となって、むくみが引き起こされることはあります。
解説「ユビー病気のQ&A」を見るストレス自体は、むくみを直接引き起こすことはありません。
しかし、ストレスによる食べ過ぎ、それにともなう肥満、過度の飲酒、運動不足などによる下肢の血流低下、ストレスによって引き起こされるようなアレルギー反応、ストレスによって免疫が低下することによる感染といった、さまざまなストレスに伴う要因・病気によってむくみが生じることもあります。
そのため、ストレスをため込みすぎない、十分な睡眠時間の確保をする、運動や趣味でストレスを発散するといった、ストレス対策も大切になります。 - A.
全身のむくみの場合は、心不全や腎臓病、肝臓・甲状腺の病気などの可能性があります。片足のむくみの場合は、血栓や局所の炎症などが考えられます。
解説むくみの原因となる病気には色々なものがあります。
大きくは、全身がむくんでいるのか体の一部がむくんでいるのかが分類の基準になります。全身がむくんでいる場合
- 心臓の病気(心不全など)
- 腎臓の病気(急性・慢性腎不全など)
- 肝臓の病気(肝機能障害、肝硬変、低アルブミン血症など)
- ホルモンの病気(甲状腺機能低下症など)
- 低栄養
- むくみを起こす薬
- 原因がはっきりしないむくみ
体の一部がむくんでいる場合
参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見るKathryn P Trayes. Edema: diagnosis and management. Am Fam Physician . 2013, 88, p.102-110.
Richard H Sterns. “Pathophysiology and etiology of edema in adults”. UpToDate.(参照 2023-01-23). - A.
漢方医学的に、色白で疲れやすく汗のかきやすい傾向のある人の肥満症(筋肉にしまりのない、いわゆる水ぶとり)・関節痛・むくみを改善する効果があります。
解説体の水分バランスを整えることで、色白で疲れやすく汗のかきやすいタイプの肥満症(筋肉にしまりのない、いわゆる水ぶとり)・関節痛・むくみなどを改善する効果があります。
防已黄耆湯は漢方製剤であり、具体的な作用機序は分かっていません。
関節痛や腰痛が多く、むくみやすく冷え性で、横になるといわゆる「カエル腹」になり、腹部の皮膚にくぼみがあり、つまむと軟らかく、たるんでいる患者さんに効果があります。
男性よりも女性に用いられることが多いです。
防己黄耆湯は、体の水分バランスを整える作用があり、むくみの改善や関節の痛み、多汗症や月経過多などに効果があります。
主成分である防已には消炎作用や鎮痛作用が、黄耆には血管拡張作用や利尿作用があるとされています。
漢方薬では、効果が出やすい体質を考えることが大切であり、防己黄耆湯は以下のような体質の方に効果的とされています。- 色白で疲れやすく汗のかきやすい肥満の方
- 体がたるんで筋肉にしまりのない、いわゆる水ぶとり型の肥満の方
- 横になるといわゆる「カエル腹」になり、腹部の皮膚にくぼみがあり、つまむと軟らかいたるんだ腹部の方
- 血流が悪く、むくみがちな方
- 関節痛や腰痛が多く、むくみや冷え性がある方
参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見るクラシエ薬品.“クラシエ防已黄耆湯エキス錠インタビューフォーム”.医薬品医療機器情報提供ホームページ.https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/5200129F1042201/?view=frame&style=XML&lang=ja,(参照 2024-06-04).
木村容子. 急激な体重増加や浮腫を目標に処方した防已黄耆湯が有用だった3例. 日本東洋医学雑誌. 2023, 74, p.156-162.
吉田麻美ほか. 内臓肥満型糖尿病患者に対する防已黄者湯の効果. 日本東洋医学雑誌. 1998, 49, p.249-256. - A.
ダイエットに使用される薬ではありませんが、水ぶとりの肥満症を改善する効果があります。
解説防已黄耆湯はダイエットに使用される薬ではありませんが、筋肉にしまりのない、いわゆる水ぶとりの肥満症を改善する効果があります。
むくみを改善する効果もあるため、体の余分な水分が排出されることにより見た目がすっきりしたり、体重減少に繋がる可能性はあります。
また、内臓脂肪減少に効果があったという報告もされています。
ただし、体質や症状によっては防已黄耆湯が適さない場合もあり、その場合は効果が見られないこともあります。
医師や薬剤師と相談し、ご自身に合った薬を使用することが重要です。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見るJun-ichi Yamakawa et al. Significance of Kampo, Japanese Traditional Medicine, in the Treatment of Obesity: Basic and Clinical Evidence. Evid Based Complement Alternat Med. 2013, PMC3639634, 943075.
吉田麻美ほか. 内臓肥満型糖尿病患者に対する防已黄者湯の効果. 日本東洋医学雑誌. 1998, 49, p.249-256. - A.
それぞれ適した体質や症状が異なるため、ご自身の体質や症状に合うものを選びましょう。
解説それぞれ適した体質や症状が異なります。
防已黄耆湯
防已黄耆湯は、色白で疲れやすく汗のかきやすい人に使用されます。
肥満症(筋肉にしまりのない、いわゆる水ぶとり)、関節痛、むくみなどを改善する効果があります。防風通聖散
防風通聖散は、腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちな人に使用されます。
高血圧の随伴症状(どうき、肩こり、のぼせ)、肥満症、むくみ、便秘などを改善する効果があります。
医師や薬剤師と相談し、ご自身の体質や症状に合った薬を使用することが大切です。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見るクラシエ薬品.“クラシエ防風通聖散料エキス細粒 添付文書”.医薬品医療機器情報提供ホームページ.https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/ResultDataSetPDF/2524685200130C10652_01,(参照 2024-06-04).
クラシエ薬品.“クラシエ防已黄耆湯エキス錠インタビューフォーム”.医薬品医療機器情報提供ホームページ.https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/5200129F1042201/?view=frame&style=XML&lang=ja,(参照 2024-06-04).
Jun-ichi Yamakawa et al. Significance of Kampo, Japanese Traditional Medicine, in the Treatment of Obesity: Basic and Clinical Evidence. Evid Based Complement Alternat Med. 2013, PMC3639634, 943075. - A.
個人差がありますが、1ヶ月程度で効果が出ると考えられています。
解説1ヶ月程度で効果が出ると考えられていますが、個人差があります。
一般的には、むくみなど慢性的な症状改善を目的として漢方薬を使用した際には、ある程度効果が出るまで時間がかかることが多いです。
目安として、処方後2〜4週間程度で症状に変化が現れることが多いため、そのくらいのタイミングでの効果判定が望ましいです。しかし、その方の状態によって効きやすさには個人差を認めることがあります。
また、体質や病態、症状によっては防已黄耆湯が適さない場合もあります。
一定期間使用しても効果が見られない場合は、医師または薬剤師にご相談ください。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見るクラシエ薬品.“防已黄耆湯エキス錠Fクラシエ 添付文書”.医薬品医療機器情報提供ホームページ.https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/otcDetail/ResultDataSetPDF/252468_J0601010578_06_01/A,(参照 2024-06-04).
日本東洋医学会.“漢方の疑問点「Q&A」”.日本東洋医学会.https://www.jsom.or.jp/medical/magazine/pdf/pc01.pdf,(参照 2024-06-04).
むくみ・浮腫はどんな病気に関連しますか?
むくみ・浮腫について、医師からのよくある質問
- 手や腕にむくみがありますか?
- 足がむくんでいますか?
- 顔全体にむくみがありますか?
- まぶたの腫れぼったさがありますか?
監修医師
診療科・専門領域
- 皮膚科