骨肉腫

監修医師濱畑 智弘山田記念病院 整形外科

更新日
2023/01/25
公開日
2020/09/03

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骨肉腫とは

「骨肉腫」とはどのような病気ですか?

骨にできるまれながんのひとつで、多くは成長期に発症します。

「骨肉腫」とは骨にできるがんのひとつです。
年間200人ほどに発症する比較的まれな病気ですが、希少がんの中では最も発生頻度が高いとされます。多くは10代に発生し、10代後半が発生のピークとなります。 患者さんの数は、男性が女性より約1.5倍多いです。

骨肉腫は、以下のような部位に発生します。

  • 太ももの骨(大腿骨遠位)※最も頻度が高いとされます
  • すねの骨(脛骨近位)
  • 二の腕の骨(上腕骨近位)


初期症状としては、痛みや腫れ、関節の可動域の制限などが挙げられます。
病気が進行すると、骨が弱くなり軽い怪我でも骨折を起こすことがあります。骨肉腫がある場所に骨折を起こすと治療が難しくなることもあります。
この病気は比較的進行が早いため、早く治療を始めることが重要です。

骨肉腫の治療には、手術、化学療法、放射線療法などがあります。
手術では、腫瘍を取り除き、周囲の健康な組織をできるだけ保存することが目指されます。化学療法や放射線療法は、手術後の再発予防や転移の抑制のために行われることがあります。

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骨肉腫の症状

末期の骨肉腫ではどのような症状がありますか?

がんが全身に転移して呼吸困難や骨折、麻痺などが起こります。

末期の骨肉腫では、腫瘍が大きく成長し、他の臓器への転移がみられることが多いです。
肩や膝の痛みや腫れ、関節の動きの制限などの症状が強く出ることが一般的です。
また、病気の進行に伴って全身の状態が悪化し、疲労感や体重減少、食欲不振などの症状も現れやすくなります。

末期の骨肉腫は、肺や他の骨への転移がみとめられることが多いです。転移した腫瘍が肺で増大した場合には、咳や血痰などの症状がみられる場合があります。
他の骨に転移した骨腫瘍は、その部位でも強い痛みを生じたり、骨折を起こしたり、周りの神経を圧迫して麻痺を起こす場合があります。

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骨肉腫には自覚症状はありますか?

体を動かした時に骨肉腫の部位に痛みや腫れ、熱っぽさを感じます。

運動などで体を動かした際に、骨肉腫の生じた部位の近くに痛みや腫れ、熱っぽさを自覚することがあります。
進行すると安静時にもこれらの症状が現れるのを自覚するようになります。

ただし、骨の痛みや腫れは腫瘍以外の原因でも生じることがあるため、患者さん自身で骨肉腫と判断するのは難しいです。とくに同じような年齢の患者さんに多い成長痛やスポーツ障害との区別を行う必要があります。

骨肉腫は進行が早いことが特徴のひとつです。病気が進行すると、骨折してしまったり、治療が難しくなったりすることもあります。これらの症状を自覚したら、早めに一度整形外科を受診して問題がないか確認しましょう。

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骨肉腫には初期症状はありますか?

患部の安静時や運動時の痛み、腫れがみられることが多いです。

骨肉腫には、以下のような初期症状がみられる場合があります。

痛み

骨肉腫の初期症状として最も一般的なのは、患部である骨のまわりに痛みが現れることです。痛みは徐々に悪化し、特に夜間や運動時に悪化することが多いです。

腫れ

骨肉腫が進行すると、患部に腫れや腫瘍が目立つようになることがあります。腫れている部位を触れると痛みを感じることもあります。

骨折

病気が進行すると骨が弱くなりやすく、軽い怪我でも骨折を起こすことがあります。この場合では急に強い痛みと腫れが始まります。

以上が骨肉腫の初期症状の一例ですが、症状は個人によって異なる場合があります。疑わしい症状が現れた場合は早めに医師の診察を受けることが大切です。

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骨肉腫ではどのような症状がありますか?

肩や膝などに痛みや腫れ、熱感がみられます。安静時にしていても強く痛む場合があります。

骨肉腫の代表的な症状は痛みと腫れで、膝や肩のまわりに生じることが多いです。
このように骨肉腫では以下のような症状がみられます。

痛み

がんは痛みが主訴となることが多く、骨肉腫のほとんどの患者さんでも痛みが現れます。一般的なケガによる痛みと違うのは、夜寝ているなど安静にしていても痛みがあまり楽にならない場合がある点です。

腫れや熱感

多くの方で腫れや局所の熱感もみられます。

関節の可動域の制限

2~3割の方に、関節の動かせる範囲の制限があります。

歩行困難

痛みそのもので歩くのが大変になる場合と、骨折を起こしてしまい歩けなくなる場合があります。

発熱

多くはありませんが、熱が続く場合があります。

成長期に生じる肩や膝の運動時の痛みは、成長痛やスポーツ障害によって生じている可能性が十分に考えられます。過度に骨腫瘍を心配する必要はありませんが、安静時の痛みが目立つ場合や、局所の熱感が続く場合には整形外科を受診して診断を受けましょう。

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骨肉腫の原因

骨肉腫の原因は何がありますか?

遺伝子変異や放射線治療などが原因と考えられていますが、詳しくはわかっていません。

骨肉腫が発生する原因は現在でも解明されておらず、不明な場合が多いです。 しかしながら、骨肉腫は以下のような要因に続いて発生することがあると知られています。

放射線治療

ほかのがんの放射線治療後に骨肉腫が生じることもあります。

骨パジェット病

一部の骨の代謝に異常が生じ、骨がもろくなる病気

繊維性骨異形成

骨の形成に異常が起こる病気

網膜芽細胞腫

目の網膜に発生するがん

リ・フラウメニ症候群

小児期から成人にかけてさまざまながんを発症するリスクのある病気

いずれも必ずしも骨肉腫が生じるというわけではありません。骨肉腫との関係性が指摘されていますが、起こる可能性は要因によって異なります。

さらに詳しく:骨肉腫の原因は何がありますか?監修医師濱畑 智弘山田記念病院 整形外科
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骨肉腫の検査・診断

骨肉腫のセルフチェックはできますか?

解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。

骨肉腫は、早期発見が重要な病気です。
小児や若年者に多い病気であり、患者さん自身が骨肉腫を判断することは難しい場合があります。

以下の症状に当てはまるものがある場合は、早めに整形外科を受診しましょう。

  • 肩や膝の痛み・腫れが続く、湿布などを用いても痛みや腫れが引かない
  • 患部が熱を持っている
  • 安静時にも痛みがある
  • 運動時に痛みがある
  • 見た目に肩や膝の形に左右差があり、触っても変形がわかる


また、症状検索エンジン「ユビー」も質問に答えるだけでセルフチェックができますので、ご活用ください。

さらに詳しく:骨肉腫のセルフチェックはできますか?監修医師濱畑 智弘山田記念病院 整形外科

骨肉腫の疑いがある場合、どのような検査を行いますか?

画像診断と生検を中心に腫瘍の位置・大きさ・悪性度を調べます。

骨肉腫の疑いがある場合、画像診断と生検を中心に行って腫瘍の位置・大きさ・悪性度などを調べます。

  • X線検査:骨肉腫に特徴的な所見がないか、どの範囲に見られるか確認します。骨肉腫には膝や肩の関節に近い部分の⾻が虫食い状に壊れていたり、いびつな新骨形成が見られたりします。多くの場合、通常型(高悪性度)は骨内・外に広がり、低悪性度は骨表面にとどまっています。
  • CT・MRIなどの画像検査:X線で見えにくい軟部組織の広がりや骨髄内浸潤を詳細に評価します。肺・骨への転移の有無も確認します。
  • 骨シンチグラフィ:放射性同位元素で全身の骨転移をスクリーニングします。
  • 血液検査:アルカリホスファターゼ(ALP)を測定し、治療効果や再発の参考にします。
  • 病理検査:針生検や切開生検で腫瘍組織を採取、顕微鏡で骨肉腫細胞を確認し、確定診断を行います。
さらに詳しく:骨肉腫の疑いがある場合、どのような検査を行いますか?監修佐々木 祐子株式会社BearMedi 臨床検査技師

MRI検査で骨が白く映るのですが、骨肉腫の可能性はありますか?

「骨が白い」だけでは骨肉腫の可能性を判断できません。

「骨が白い」だけでは骨肉腫の可能性を判断できません。MRI検査で骨が白く映る所見は、T1強調像で高信号に映った場合に見られます。これは正常な骨髄が脂肪組織を含むためで、それ自体が骨肉腫を示すものではありません。

骨肉腫の場合、腫瘍部分はT1強調像(水分が低信号、脂肪が高信号に映る画像)で骨髄より暗く見える低信号になりやすく、周囲の反応も低~等信号を示します。T2強調像(水分が多いほど高信号に映る画像)では腫瘍が不均一に高信号を示すのが一般的です。

「骨が白い」だけでは骨肉腫の可能性を判断できないため、診断には他の検査も必要です。

さらに詳しく:MRI検査で骨が白く映るのですが、骨肉腫の可能性はありますか?監修佐々木 祐子株式会社BearMedi 臨床検査技師

骨肉腫はレントゲンでわかりますか?

はい。レントゲン画像で異常がわかることがあります。

骨肉腫は、骨に発生するがんです。がんによる骨の破壊や、骨の変形がレントゲン画像で確認されることがあります。特徴的な所見が見られれば、骨肉腫の可能性が高いと判断することができます。

しかし、骨肉腫は他の骨腫瘍や骨疾患と似た症状を引き起こすことがあるため、初期にはレントゲンだけでは確定診断ができず、正確な診断のためにはMRIやCTなどの画像検査や細胞を顕微鏡で確認する病理検査が必要となる場合もあります。

そのため、骨肉腫の疑いがある場合は、専門医による詳細な検査や診断が必要となります。

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骨肉腫の治療・対処法

骨肉腫の場合、主にどのような治療をしますか?

多くの場合、手術と抗がん剤を組み合わせて治療します。

骨肉腫の治療では多くの場合、手術と抗がん剤を使用する化学療法を組み合わせて行われます。

手術

骨肉腫の治療の第一選択肢は手術です。手術によって腫瘍を取り除くことで、患者さんの生存率や生活の質を向上させることができます。手術の際には、周囲の健康な組織を最大限に保存しつつ、腫瘍を完全に切除することが重要になります。

化学療法

化学療法は手術前や手術後に行われることが多く、腫瘍の縮小や転移の抑制、再発の予防などの効果が期待されます。

放射線療法

一般的に骨肉腫は放射線療法の効果があまり期待できないとされます。ただし、手術が困難な場合などでは、症状を緩和する目的に行われる場合があります。また、陽子線や重粒子線などの新しい放射線療法による治療が試みられている病院もあります。

以上のように、骨肉腫の治療には手術、化学療法が一般的に行われます。ただし、個々の患者さんの状況や腫瘍の進行度によって治療法は異なるため、治療を担当する専門医とご相談ください。

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受診の目安・何科を受診するべきか

骨肉腫が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?また、病院を受診する目安はありますか?

痛みが続く、安静でも痛い場合、整形外科を受診しましょう。

骨肉腫の症状として最も多いのは痛みや局所の腫れです。肩や膝まわりの痛みが1週間以上続く場合や、安静にしていても痛みがある場合には、整形外科を受診しましょう。

また、病気が進むと骨が弱くなるため、骨折で骨肉腫が見つかる場合もあります。骨折すると治療が難しくなることもあります。
骨肉腫は進行が早いことが特徴のひとつです。疑わしい症状があれば、早めに一度受診して問題がないか確認しましょう。

さらに詳しく:骨肉腫が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?また、病院を受診する目安はありますか?監修医師濱畑 智弘山田記念病院 整形外科

骨肉腫の専門医がいる近くの病院はありますか?

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骨肉腫の経過・予後

骨肉腫の生存率はどれくらいですか?

肺などへの転移がない場合、5年生存率(診断から5年後に生存している方の割合)は70%ほどです。

骨肉腫は、骨や周囲の組織に発生するがんです。まれながんですが、重篤な病気です。
骨肉腫の生存率は、患者さんの年齢や病期(ステージ)によって異なります。肺など他の臓器への転移がなく一般的な治療を受けられた方では、診断から5年後に生存している方の割合(5年生存率)は約70%程度とされます。

各ステージにおける5年生存率は以下のように報告されています。

  • ステージⅠ:90%以上
  • ステージⅡ・Ⅲ:50%〜80%
  • 転移を有するステージⅣ:肺転移単独ステージIVAでは30〜50%、肺転移を伴うステージIVBでは0〜20%


骨肉腫の治療は、手術や抗がん剤を用いた化学療法などを組み合わせて行ないます。
骨肉腫は進行が速い病気であり、早期の診断と適切な治療が重要です。早期発見が生存率向上につながることが多いので、症状が気になる場合は早めに整形外科に相談することをおすすめします。

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骨肉腫に関連するその他の質問

骨肉腫の痛みに特徴はありますか?

思春期に多いため、成長痛や靱帯の損傷と見分けることは難しいです。痛みが続く場合、受診しましょう。

骨肉腫は、成長期に発症することが多い病気です。患者さんご自身で成長痛やスポーツ障害による痛みと見分けることは難しい場合が多いです。
しかしながら、骨肉腫の痛みには以下のような特徴があります。

  • 肩や膝の関節の近くに発生することが多く、局所の痛みが長く続く
  • 夜間に痛みが悪化する
  • 患部に腫れや赤み、熱感を感じる
  • 悪化すると、歩行困難などの機能の障害や関節の運動の制限が現れる
  • 突然骨折を起こす場合がある

骨肉腫の痛みは個人によって異なる場合もあります。痛みが持続する場合や上記の症状が現れる場合は、早めに整形外科を受診しましょう。

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骨肉腫は転移しますか?

はい。肺や他の骨への転移がみられることがあります。

骨肉腫は、骨や周囲の組織に発生するがんです。比較的まれながんですが、進行が速く他の部位へ転移することが多いことが知られています。

骨肉腫は骨の中で発生し、周囲の組織や骨に浸潤して成長します。成長し、ひろがったがん細胞が血液やリンパ管を通じて、肺や他の骨、脳などの他の部位に移動して成長を始めることを転移といいます。

骨肉腫は肺や他の骨への転移を起こしやすい病気です。
肺で増大した場合には、咳や血痰などの症状がみられる場合があります。他の骨に転移すると、その部位でも強い痛みを生じたり、骨折を起こしたり、周りの神経を圧迫して麻痺を起こしたりする場合があります。

骨肉腫が転移すると治療が難しくなる場合が多いため、早めに診断し、適切な治療を行うことが重要です。この病気を疑う症状が現れたら、早めに整形外科を受診しましょう。

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骨肉腫が膝にできることはありますか?

はい。骨肉腫の半数以上が膝の上下にある骨にできます。

骨肉腫は、膝の関節の周囲に最も好発し、約60%は膝の上下にある、太ももの骨(大腿骨)とふくらはぎのすねの骨(脛骨)にできます。
骨肉腫は、以下のような部位に発生します。

  • 太ももの骨(大腿骨遠位)
  • 膝の骨(脛骨近位)
  • 二の腕の骨(上腕骨近位)


病気が進行すると、骨が弱くなりやすく、軽い怪我でも骨折を起こすことがあります。骨折すると治療が難しくなることもありますので、骨肉腫の疑いがあれば、専門医に相談しましょう。

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骨肉腫について、医師からのよくある質問

医師からよくある質問はありますか?

「骨肉腫」について医師からよくある質問の例として次のようなものがあります。

  • 患部は腫れていますか?
  • 手足に痛みがありますか?

骨肉腫に関連する症状としては次の症状があります

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この記事の監修医師

監修医師 濱畑 智弘

濱畑 智弘 先生

山田記念病院 整形外科

慈恵医大を卒業。 浅ノ川総合病院、厚生中央病院を経て2021年4月より浅草病院 整形外科に勤務。 整形外科一般および人工関節置換術を専門とする。 より広い視点で医療を捉えなおすことが出来るように2020年4月より立教大学ビジネスデザイン研究科に入学、2022年3月に卒業しMBA取得。

更新日
2023/01/25
公開日
2020/09/03