多嚢胞性卵巣症候群
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更新日:5/19/2023
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多嚢胞性卵巣症候群について「ユビー」でわかること
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多嚢胞性卵巣症候群のQ&A
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卵巣から卵子を放出できない排卵障害などが主な原因で、生理周期の乱れ(月経不順)などが起こる病気です。
解説卵胞(卵巣内で卵子が入っている袋状の構造)がうまく成長しないことで排卵が起こりにくくなり、月経不順をはじめとした症状が出現する病気です。脳から出ている黄体化ホルモンと、血糖値を下げるインスリンというホルモンの作用で卵巣内の男性ホルモンが多くなることで、排卵がうまく行われなくなり、多嚢胞性卵巣症候群を発症すると言われています。排卵がうまくいかないので不妊症の原因にもなります。肥満や多毛、血糖値の異常なども見られることがありますが、日本人女性においては月経や排卵の異常のみで、肥満や多毛などを伴わない方も少なくありません。
参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る産婦人科診療ガイドライン―婦人科外来編2020. 日本産科婦人科学会, 2020.
Mark O et al.. Causes and Consequences of Polycystic Ovary Syndrome: Insights From Mendelian Randomization. J Clin Endocrinol Metab. 2022, 107, e899–e911.. - A.
卵巣内にたくさんの小さな卵胞を多数認める状態を多嚢胞性卵巣と呼びます。
解説超音波で両側卵巣に多数の小さな卵胞(卵巣内で卵子が入っている袋状の構造)を認め、少なくとも一方の卵巣で2~9mmの卵胞を10個以上認める場合に多嚢胞性卵巣と判断します。
参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る日本小児内分泌学会.“多嚢胞性卵巣症候群”.小児慢性特定疾病情報センター.https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK532931/,(参照 2023-05-19).
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生殖年齢の女性の5~8%が罹患しているとされていますが、発症の詳細な原因は分かっていません。
解説出産可能な年齢である18~45歳ほどの女性の5~8%が罹患するとされています。遺伝的な要素や胎児期の環境などが原因となるのではないかと指摘されていますが、詳細な原因についてはまだ分かっていません。月経不順の主要な原因であることから、月経不順がある場合には多嚢胞性卵巣症候群を疑う場合が多いです。
参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る日本小児内分泌学会.“多嚢胞性卵巣症候群”.小児慢性特定疾病情報センター.https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK532931/,(参照 2023-05-19).
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無治療で長期間放置すると生活習慣病や子宮体がんのリスクが上昇することが知られています。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る多嚢胞性卵巣症候群を放置すると、血糖値の異常をきたしやすく、糖尿病になりやすくなります。肥満がある場合には高血圧などの生活習慣病にもなりやすいとされます。また月経があまり来なくなることで子宮体がんのリスクが上昇することが知られています。
さまざまな疾患のリスクがあがるため、しっかりと治療を行うことが重要です。 - A.
月経不順など生理周期の乱れに加えて、卵巣から卵子がうまく放出できない排卵障害や、肥満・多毛などの男性化徴候、血糖値異常などを認めることがあります。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る多嚢胞性卵巣症候群は、ホルモンの異常をきたすことで、主に月経不順をきたします。卵巣からの卵子の放出障害(排卵障害)に伴う不妊症や肥満、血糖値異常などが見られます。また、男性ホルモンが上昇することで、日本人では少ないですが、多毛などの男性化徴候を認めることがあります。
- A.
初経時から生理の乱れ(月経不順)を認める方が少なくありません。
- A.
ストレスやダイエットなどが原因で生理の乱れ(月経不順)をきたすこともあるため、鑑別が必要です。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る生殖年齢の女性において月経不順をきたす代表的な他の疾患として、ストレスやダイエットなどに伴う月経不順や無月経が挙げられます。多嚢胞性卵巣症候群の場合には、ストレスやダイエットなどの明らかな契機がなく、初経時から月経不順であることが多いです。
- A.
多嚢胞性卵巣症候群の症状や原因、おすすめの病院や対処方法は症状検索エンジン「ユビー」で調べられます。
解説体調に不安がある、あるいは医療機関への受診を考えている方向けに、20問〜30問程度の質問に答えることで関連する病名や適切な受診先や調べられる症状検索エンジン「ユビー」を無料で提供しており、多くの患者様にご利用いただいています。
気になる病気や症状がありましたら、ぜひご利用ください。
https://ubie.app/参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る - A.
生理の乱れ(月経不順)、卵巣の超音波所見、性ホルモンの値の異常の3つの要素が揃っている場合に多嚢胞性卵巣症候群と診断します。
解説まず月経が不順であることなどを問診で確認します。その後で経腟超音波で子宮や卵巣の状態を確認し、採血で性ホルモンの値などを確認します。生活習慣病についても確認することがあります。月経不順、卵巣の超音波所見、性ホルモン値の異常の3つの要素が揃っている場合に多嚢胞性卵巣症候群と診断します。
参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見る日本小児内分泌学会.“多嚢胞性卵巣症候群”.小児慢性特定疾病情報センター.https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK532931/,(参照 2023-05-19).
- A.
妊娠を希望するかどうかに合わせて、服薬や手術などの治療を行っていきます。また、肥満の方は減量も治療の一部となります。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る妊娠を希望するかどうかによって大きく治療方針が異なります。なお、いずれの場合においても肥満がある場合には、減量を指導します。
妊娠を希望する場合
排卵を促す排卵誘発剤を用いて周期的に排卵を起こします。
妊娠を希望しない場合
生活習慣病予防に加えて、月経頻度が少ない場合には、ホルモン剤を用いて定期的(少なくとも3ヶ月ごと)に月経を起こします。
- A.
根気よく通院をし、医師の指示通り決められた薬を内服することが重要です。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る長期にわたり付き合っていく必要がある疾患であり、自己中断などをせずにしっかりと通院をし、医師の指示に従って服薬を行うことが大切です。排卵を促す薬を飲んでいる場合には、卵巣が過剰に腫れる卵巣過剰刺激症候群を発症しやすくなるため、注意が必要です。卵巣が大きくなるに伴って腹水が溜まり、腹部不快感や張り、嘔気、下痢などを引き起こす場合があります。
- A.
適切な治療と対処によって、妊娠することが可能です。生活指導や薬物療法といった治療は、症状や妊娠の希望などによって決められますので、受診する際に医師にご相談ください。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る一般的に多嚢胞性卵巣症候群では周期的な排卵を認めないため不妊症の原因となりますが、妊娠ができないわけではありません。多くの症例で排卵が全く起きていないわけではないため、自然妊娠される方もいます。自然排卵が乏しい症例においても、減量などの生活指導や排卵を促す排卵誘発剤を使用することで妊娠成立する方は大勢います。
- A.
そのまま放置していると子宮体がんのリスクが上がることがあるので、妊娠を希望しない場合でも医療機関を受診して治療の相談をしましょう。
- A.
妊娠を希望しているかどうかによって使用する薬は異なります。血栓症などに注意が必要な場合があります。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る妊娠を希望するかどうかによって治療に使用する薬剤が異なります。
妊娠を希望する場合
排卵を促す排卵誘発剤を用いて周期的に排卵を起こします。卵巣が過剰に腫れてしまうことで、双胎妊娠や血栓症などになりやすいとされており注意が必要です。
妊娠を希望しない場合
月経頻度が少ない場合には、ホルモン剤を用いて定期的(少なくとも3ヶ月ごと)に月経を起こします。ホルモン剤に伴う血栓症などに注意が必要です。
- A.
婦人科や産婦人科を受診しましょう。
- A.
生理の乱れ(月経不順)の程度によっては医療機関での相談が必要です。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る年に数回しか月経が来ないような状態であれば、一度医療機関を受診しましょう。月経頻度が少ないと、子宮体がんなどのリスクが上昇します。また、不妊症の原因になるので妊娠を希望している場合には、早い段階で医療機関を受診することが望ましいでしょう。
多嚢胞性卵巣症候群と似た病気をチェック
多嚢胞性卵巣症候群について、医師からのよくある質問
- 生理が遅れる、あるいは早まっているということがありますか?
- 生理周期(前回生理開始から次の生理開始まで)が39日以上ですか?
監修医師
診療科・専門領域
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