腸チフスの初期症状は?腸チフス・パラチフス

監修医師吉岡 藍子消化器内科

更新日
2026/10/27
公開日
2020/09/03

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腸チフスとは

サルモネラ属のチフス菌とパラチフス菌による病気で、経口感染をします。衛生状態の良くない地域で発生します。

「腸チフス」とはどのような病気ですか?

南アジアや東南アジアに多い腸管の細菌感染症で、発熱や倦怠感の症状があらわれる病気です。

腸チフスは、チフス菌(Salmonella Typhi)という種類の細菌が腸管に感染して起こる感染症です。主に南アジアや東南アジアに多くみられ、世界では年間に2,000万人が感染しています。しかし、日本では腸チフスは輸入感染症(主に海外旅行から帰国した人にみられる感染症)に分類されており、発症する方は年間数十人にとどまります。

腸チフスは、菌の含まれた水や食物を口から摂取することで感染します。感染してもすぐに症状が出ることは無く、10〜14日の潜伏期間を経て、食欲不振、倦怠感、発熱といった症状が出現します。治療は抗菌薬を点滴して行います。

さらに詳しく:「腸チフス」とはどのような病気ですか?監修医師石川 翔理医療法人財団コンフォート コンフォート豊平クリニック 内科 消化器科
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腸チフスの症状

腸チフスには初期症状はありますか?

感染後10〜14日間の潜伏期間の後に、倦怠感や発熱、咽頭痛が起こります。

腸チフスはチフス菌(Salmonella Typhi)という種類の細菌に感染して発症する細菌感染症です。10〜14日程度の潜伏期間があり、感染のごく初期には症状はみられません。
発症してすぐにみられる症状には以下のものがあります。

その後も、病気の段階によって症状が変化し、特徴的な発熱、便秘・下痢などがみられます。
詳しくは「腸チフスの原因や考えられる症状には何がありますか?」をご覧ください。

さらに詳しく:腸チフスには初期症状はありますか?監修医師石川 翔理医療法人財団コンフォート コンフォート豊平クリニック 内科 消化器科
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腸チフスの原因

腸チフスの原因や考えられる症状には何がありますか?

チフス菌に感染することで起こり、発熱や倦怠感、食欲不振の症状があらわれます。

腸チフスは細菌感染症で、チフス菌(Salmonella Typhi)という種類の細菌が含まれた水や食物を口から摂取することで感染します。
感染してもすぐに症状があらわれるわけではなく、通常、10〜14日の潜伏期間があります。この期間の後、食欲不振、倦怠感、発熱といった症状が出現します。その後、38℃以上が1日中続くという特徴的な発熱がみられ、同時に下痢や便秘といった症状が出現します。さらにその後、高熱と微熱を繰り返す発熱に変化します。
そのほかに、周囲に対し無関心であるかのような特徴的な顔つき(無欲状顔貌)がみられます。重症化すると意識状態が悪化したり、難聴がみられることもあります。

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腸チフスの検査・診断

腸チフスのセルフチェックはできますか?

セルフチェックは難しい病気と言えます。詳しくは解説欄のチェック項目をご確認ください。

腸チフスの主な症状は発熱や倦怠感など他の病気と共通しており、セルフチェックは難しい病気と言えます。
以下に当てはまる方は内科や消化器内科の受診をおすすめします。

  • 過去2ヶ月以内に開発途上国などへの海外渡航歴がある
  • 倦怠感や発熱がある(特に、40℃近い熱が1日中続く)
  • 旅行の同行者や現地の人々にも同様の症状がある
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腸チフスの治療・対処法

腸チフス・パラチフスへの対処法は?

診断が確かになれば、抗菌薬による治療が必要となります。まずは医療機関を受診してください。

腸チフスの場合、主にどのような治療をしますか?

主に、抗菌薬で治療を行います。

腸チフスはチフス菌(Salmonella Typhi)という細菌によって引き起こされるため、治療には主に抗菌薬が用いられます。一般的には点滴での抗菌薬投与を2週間程度行います。
治療にあたっては、血液培養(患者さんの血液から細菌を培養する検査)が非常に重要です。血液培養の役割は以下のとおりです。

  • 感染している細菌の種類を確認する
  • 細菌に対してどの抗菌薬が効果を持つかを確認する

近年では薬剤耐性菌(抗菌薬が効かないように変化した細菌)もいるため、同じチフス菌でも効果のある抗菌薬が異なる場合があり、血液培養検査は重要です。

また、治療が完了しても、細菌が体内の細胞に潜んでいる場合があり、一定の頻度で再発することがあります。再発した場合には、再び抗菌薬の使用が必要になることがあります。

さらに詳しく:腸チフスの場合、主にどのような治療をしますか?監修医師石川 翔理医療法人財団コンフォート コンフォート豊平クリニック 内科 消化器科
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受診の目安・何科を受診するべきか

腸チフスが疑われる場合、何科を受診したらよいですか?また、病院を受診する目安はありますか?

海外からの帰国後に、食欲不振、倦怠感、発熱などがみられた場合は、内科や消化器内科を受診しましょう。

腸チフスの疑いがある場合は、まず内科や消化器内科を受診することをおすすめします。
腸チフスはチフス菌(Salmonella Typhi)という細菌によって引き起こされる輸入感染症(海外からの帰国後に発症することが多い感染症)です。世界的には年間2,000万人程度が感染する病気ですが、日本では年間の発症者が数十人とまれな感染症です。海外渡航歴がある方で、食欲不振、倦怠感、発熱などの症状が出現した場合には病院の受診をおすすめします。

治療は抗菌薬の使用が基本ですが、重症化して腸管出血や腸管穿孔といった合併症を起こした場合、消化器内科、外科など専門の診療科で治療が必要となることもあります。

さらに詳しく:腸チフスが疑われる場合、何科を受診したらよいですか?また、病院を受診する目安はありますか?監修医師石川 翔理医療法人財団コンフォート コンフォート豊平クリニック 内科 消化器科

腸チフス・パラチフスの専門医がいる近くの病院はありますか?

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腸チフスの予防

腸チフスを予防するワクチンはありますか?

ワクチンによって腸チフスのリスクを軽減することができます。腸チフスの流行している地域を訪れる際には、ワクチン接種をおすすめします。

腸チフスはチフス菌(Salmonella Typhi)という細菌によって引き起こされる細菌感染症であり、ワクチンによってリスクを軽減することができます。現在利用可能な腸チフスのワクチンは、およそ50%の予防効果があるとされており、ワクチンの効果は接種から約2年間持続すると言われています。

腸チフスは日本国内での発症はまれですが、世界的には年間2,000万人が発症するとされています。特に感染するリスクの高い地域は東アジアや南アジア、中でもバングラデシュ、インド、パキスタンといった国です。これらの国を訪れる場合にはワクチンの接種をおすすめします。

さらに詳しく:腸チフスを予防するワクチンはありますか?監修医師石川 翔理医療法人財団コンフォート コンフォート豊平クリニック 内科 消化器科
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腸チフスに関連するその他の質問

腸チフスの致死率はどのくらいですか?

治療を受けなかった場合の致死率は10〜30%ですが、適切な治療により1%以下にまで下がります。

腸チフスはチフス菌(Salmonella Typhi)という細菌によって引き起こされる細菌感染症です。日本では年間での発症は数十人と非常にまれですが、世界的には年間2,000万人が感染すると言われています。
無治療の場合、腸チフスの致死率は10~30%にも及ぶと言われていますが、早めに抗菌薬で治療を行った場合の致死率は通常1%未満であると言われています。
また、腸チフスの主な症状は倦怠感、食欲不振、発熱ですが、腸管出血や腸管穿孔、脳症といった重い合併症が現れた場合には命にかかわることもあります。

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腸チフスはどのようにして感染しますか?

チフス菌に汚染された食べ物や水を摂取することによって感染します。

腸チフスはチフス菌(Salmonella Typhi)という細菌が含まれた水や食物を、口から摂取することで感染します。そのため、衛生環境の整った地域では感染するリスクは大きくありません。
日本国内では発症例は年間数十人と非常にまれですが、世界的には年間2,000万人が感染しています。特に、東アジアや南アジアは感染するリスクの高い地域であると言われています。

症状には潜伏期間があるため、感染しても直後には症状はありません。10〜14日の潜伏期間の後に倦怠感、食欲不振、発熱といった症状があらわれるため、海外渡航後にこのような症状のある場合には、内科や消化器科への受診をおすすめします。

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腸チフスについて、医師からのよくある質問

医師からよくある質問はありますか?

「腸チフス・パラチフス」について医師からよくある質問の例として次のようなものがあります。

  • 体温は37.5℃以上ですか?
  • お腹を押したときに激しい痛みを感じますか?
  • 体のだるさはありますか?
  • お腹の痛みがありますか?
  • 便がゆるいか、あるいは下痢をしていますか?

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この記事の監修医師

監修医師 吉岡 藍子

吉岡 藍子

消化器内科・内科

消化器内科医の吉岡藍子と申します。 これまで大学病院や市中病院、健診センターでの内視鏡業務などを通して、消化器領域を幅広く経験してまいりました。 診療の現場では、専門的な用語や複雑な病状の説明に、患者様が戸惑いや不安を感じる場面に何度も出会いました。医療機関で提供される膨大な情報を前に、混乱されてしまう方も少なくありません。そこで、ご自身の病気や体、そして健康について、一人でも多くの方が正しく理解できる環境を作りたいという想いから、ユビーの活動に参加させていただいております。皆様が正しい医学知識に普段から触れ、安心してご自身の健康と向き合えるよう、分かりやすい情報提供に努めてまいります。 【経歴】 新潟大学医学部卒。 新潟県内外の市中病院、大学病院で勤務。 新潟大学大学院医歯学総合研究科消化器内科学分野にて博士取得。 2022年からユビーに入社し、横浜市で健診内視鏡診療を兼務。

更新日
2026/10/27
公開日
2020/09/03