「低ホスファターゼ症」とはどのような病気ですか?
アルカリホスファターゼ(ALP)という酵素の異常で骨の石灰化が妨げられて骨が弱くなり、さまざまな症状が見られる遺伝性の病気です。
低ホスファターゼ症とは
遺伝子の異常によってアルカリホスファターゼ(ALP)という酵素の働きが悪くなり、骨の石灰化(正常な骨を作る働き)が妨げられて骨が弱くなる病気です。
15万に1人ほどの比較的稀な病気ですが、遺伝する病気です。
低ホスファターゼ症の症状について
骨折を起こしやすくなったり、腕や脚が短くなったり、身長が伸びにくくなったりします。けいれんや歯の脱落といった症状が見られることもあります。
症状の種類や重症度には幅があり、ほとんど症状がない方もいれば、治療を行わなければ生存も難しいほど重症な方もいます。一般的にALPの必要性は成長とともに下がっていくため、軽症の患者さんでは成長過程で自然に症状が改善する場合があります。また、重症の患者さんでも、最近使われるようになったALPを補充する薬によって強い症状が抑えられるようになりました。
公開日:
最終更新日:
山田記念病院 整形外科 整形外科部長
濱畑 智弘 監修
(参考文献)
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低ホスファターゼ症の原因や考えられる症状には何がありますか?
遺伝子の異常によってアルカリフォスファターゼ(ALP)という酵素の働きが悪くなることが原因です。骨や歯が弱くなり、骨折や歯が抜けるといった症状が見られます。
低ホスファターゼ症には初期症状はありますか?
発症する年齢によって見られやすい初期症状が異なります。
低ホスファターゼ症の場合、主にどのような治療をしますか?
不足したALPを補充する薬を注射します。
低ホスファターゼ症が疑われる場合、何科を受診したらよいですか? また、病院を受診する目安はありますか?
子どもは小児科を、成人はまずは整形外科を受診しましょう。4歳未満では、乳歯の脱落やけいれんなどが受診の目安になります。
低ホスファターゼ症のセルフチェックはできますか?
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
低ホスファターゼ症で見られる特徴的な血液検査の結果はありますか?
血液検査でALPの値が低くなることが特徴です。また、保険適用の検査ではありませんが、ピロリン酸の値が高くなることも多いです。
乳歯の生え変わりが早い場合、低ホスファターゼ症の可能性はありますか?
4歳未満で乳歯が自然に抜けてしまい、その後すぐに永久歯が生えてこない場合、可能性が高いです。
ALPの値が低いとどうなりますか?
低ホスファターゼ症の疑いは高まりますが、亜鉛やマグネシウムの不足やステロイドといった薬の使用が原因でALPの値が低くなることもあります。
低ホスファターゼ症になった場合、寿命はどのくらいですか?
病気のタイプによって、生命予後は大きく異なります。
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