低ホスファターゼ症では遺伝子検査を行いますか?
この病気の診断の確定のためには、遺伝子検査を行うことが推奨されています。
この病気の原因として、アルカリホスファターゼ(ALP)という酵素をつくる遺伝子(TNSALP遺伝子)の変異がわかっていることから、確定診断として遺伝子検査が推奨されています。保険も適用されます。
一方で、通常は遺伝子検査が行われる前に、血液中のALPの値と症状、骨のレントゲン写真の所見をあわせて診断が行われます。
具体的には、血中ALPの値が低いことと、以下主症状のうち、ひとつ以上が確認される場合にはこの病気を疑います。
主症状
- 骨が成長するうえで必要な石灰化が十分に進んでいないことが、レントゲン検査などで確認できる。腕や脚の骨の変形といった、この病気に特徴的な変形が見られる。
- 乳歯が4歳未満に抜け落ちる。
この病気の疑いが強い場合では、診断を確定させ病気のタイプを確認することを目的に遺伝子検査が実施されます。
公開日:
最終更新日:
山田記念病院 整形外科 整形外科部長
濱畑 智弘 監修
(参考文献)
低ホスファターゼ症診療ガイドライン作成委員会.“低ホスファターゼ症診療ガイドライン”.日本小児内分泌学会.http://jspe.umin.jp/medical/files/guide20190111.pdf,(参照 2024-06-13).
厚生労働省 難治性疾患政策研究班.“低ホスファターゼ症(指定難病172)”.難病情報センター.https://www.nanbyou.or.jp/entry/4564,(参照 2024-06-13).
日本小児内分泌学会.“低フォスファターゼ症”.日本小児内分泌学会.http://jspe.umin.jp/public/teiphosphatase.html,(参照 2024-06-13).
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