低ホスファターゼ症で見られる特徴的な血液検査の結果はありますか?

血液検査でALPの値が低くなることが特徴です。また、保険適用の検査ではありませんが、ピロリン酸の値が高くなることも多いです。

解説

ALPの値が低くなる

低ホスファターゼ症では、アルカリホスファターゼ(ALP)という酵素の働きが悪くなるため、血液検査でALPの値が低くなることが特徴です。
ALPは年齢や性別によって体内の量が変わります。特に小児期では通常高い値を示す検査であることに注意が必要です。検査結果が正常範囲内でも、数値が低い場合には低ホスファターゼ症の可能性があります。

ピロリン酸の値が高くなる

血液検査でピロリン酸が増加するのも低ホスファターゼ症の特徴です。ただし、この検査は保険適用外です。

カルシウムの値が高くなる

この病気では骨へのカルシウムの取り込み(=石灰化)が妨げられ、その分血液の中のカルシウムが増えることがあります。このため、血液検査でカルシウムの値が高くなる場合があります。ただし、血液中のカルシウムはさまざまな病気で高い値となることがあるため、あまり特徴的な検査結果とは言えません。

公開日

最終更新日

山田記念病院 整形外科 整形外科部長

濱畑 智弘 監修

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関連するQ&A

「低ホスファターゼ症」とはどのような病気ですか?

アルカリホスファターゼ(ALP)という酵素の異常で骨の石灰化が妨げられて骨が弱くなり、さまざまな症状が見られる遺伝性の病気です。

低ホスファターゼ症の原因や考えられる症状には何がありますか?

遺伝子の異常によってアルカリフォスファターゼ(ALP)という酵素の働きが悪くなることが原因です。骨や歯が弱くなり、骨折や歯が抜けるといった症状が見られます。

低ホスファターゼ症には初期症状はありますか?

発症する年齢によって見られやすい初期症状が異なります。

低ホスファターゼ症の場合、主にどのような治療をしますか?

不足したALPを補充する薬を注射します。

低ホスファターゼ症が疑われる場合、何科を受診したらよいですか? また、病院を受診する目安はありますか?

子どもは小児科を、成人はまずは整形外科を受診しましょう。4歳未満では、乳歯の脱落やけいれんなどが受診の目安になります。

低ホスファターゼ症のセルフチェックはできますか?

解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。

乳歯の生え変わりが早い場合、低ホスファターゼ症の可能性はありますか?

4歳未満で乳歯が自然に抜けてしまい、その後すぐに永久歯が生えてこない場合、可能性が高いです。

ALPの値が低いとどうなりますか?

低ホスファターゼ症の疑いは高まりますが、亜鉛やマグネシウムの不足やステロイドといった薬の使用が原因でALPの値が低くなることもあります。

低ホスファターゼ症になった場合、寿命はどのくらいですか?

病気のタイプによって、生命予後は大きく異なります。

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