血圧を下げる食べ物や飲み物の一覧はありますか?すぐに実践できる、食事で気をつけるべきポイントを教えてください。
即効性があるのは減塩食です。塩分を減らし、野菜や果物、海藻や豆・ナッツ類、全粒穀物、低脂肪乳製品を多めに摂りましょう。
血圧を下げるには、減塩食、DASH食(The Dietary Approach to Stop Hypertension)がおすすめです。
日本人はおよそ10g/日の塩分を摂取していますが、高血圧治療ガイドラインでは、塩分摂取量を6g/日未満に抑えることが推奨されています。減塩のコツとしては、以下が挙げられます。
- 香辛料、香味野菜や果物の酸味を利用する
- 低塩の調味料(酢、ケチャップ、マヨネーズ、ドレッシング)を上手に使う
- 外食や加工品(漬物や梅干し、干物、ハム・ソーセージなど)を控える
- むやみに調味料を使わない(味付けを確かめながら量を調整)
- 麺類の汁は残す(全部残せば2〜3g減塩できる)
- 過食を避ける
日本高血圧学会の減塩・栄養委員会が、減塩率20%以上の優良な食品をリストとして掲載・公表していますので、ぜひ参考にしてください。
DASH食とは、飽和脂肪酸やコレステロールが少なく、果物、野菜、無脂肪または低脂肪の牛乳や乳製品、全粒穀物製品、魚、鶏肉、海藻、ナッツ・豆類を多く含む食事のことで、さまざまな研究で血圧を下げる効果が示されており、ガイドラインでも推奨されています。
ナトリウム排出を促進するカリウム、血管を拡張させるマグネシウムやカルシウム、ナトリウムの吸収を抑制する食物繊維を、平均的な食事の2倍を目安に増やし、反対に、飽和脂肪酸やコレステロールを多く含む食品(肉の脂身、鶏皮、バター、揚げ物類、牛乳など)を平均的な食事の3分の2に減らします。
高血圧の治療や適切な食事の方法について詳しく知りたい方は、かかりつけ医に相談しましょう。また、受診や薬の待ち時間の負担が少なく、気軽に医師に相談できるオンライン診療サービスを利用するのも良いでしょう。
即効性があるのはやはり減塩食です。
和食の場合、梅干しを減塩のものにする、漬物は浅漬けにする、味噌汁の味噌も減塩のものにする、出汁をしっかりきかせる(市販の顆粒だしやパックだし製品には食塩が添加されているものもあるため、購入の際に確認が必要)、押し出し式やスプレー式の醤油ボトル(必要最小限の量だけ出せるもの)を使うといった工夫ができるでしょう。
いきなり6g/日の量に減らそうとすると、美味しくないと感じて継続できなくなります。まずは今の食事から1〜2g/日減らすことを目標にやっていきましょう。最初は減塩食が薄味だと感じていても、人間の舌は1週間〜10日ほどで薄味に慣れていきます。慣れてきたらまたさらに減塩を強化していくのがおすすめです。
また、これまで間食として摂取していたお菓子を、旬のフルーツや野菜スティック(ディップのつけ過ぎには注意)に置き換えるのも良いでしょう。
ご自身やご家族が調理されない場合、塩分に配慮された宅配食(配達弁当や冷凍弁当など)を利用するのも良いでしょう。
公開日:
最終更新日:
東日本橋内科クリニック 一般内科
平松 由布季 監修
(参考文献)
日本高血圧学会高血圧治療ガイドライン作成委員会. 高血圧治療ガイドライン2019. 日本高血圧学会, 2019.
U.S. DEPARTMENT OF HEALTH AND HUMAN SERVICES.“Your guide to Lowering your Blood Pressure with DASH”.NIH.https://www.nhlbi.nih.gov/files/docs/public/heart/new_dash.pdf,(参照 2024-05-13).
日本高血圧学会 減塩・栄養委員会.“JSH減塩食品リスト”.日本高血圧学会.https://www.jpnsh.jp/data/salt_foodlist.pdf,(参照 2024-05-13).
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