バセドウ病

甲状腺ホルモンがたくさんつくられることで代謝が活発になりすぎて、さまざまな臓器に負荷がかかる病気です。

高熱、不整脈、嘔吐・下痢、心不全などの重い臓器障害のほか、けいれんや意識障害を起こすようになります。

バセドウ病は20～40歳代にかけて、特に若い女性に多い病気と言われています。

バセドウ病のみが原因で死に至ることは極めて稀ですが、心臓の合併症などに注意する必要があります。

脈が速くなる、急に体重が減る、手が震える、汗をかく、首が腫れる、眼が大きく前に出るなどの症状が見られます。

汗をかきやすい、食べているのに体重が増えない、首のあたりが腫れている、脈が速いなどの症状で気がつくことがあります。

眼球が前に飛び出たような顔つきが特徴です。

急な体重の減り、首の腫れ、どきどきする感じなどの症状があるときは受診を検討しましょう。

内分泌科や耳鼻咽喉科を受診しましょう。甲状腺の病気に関連する科が連携している甲状腺専門病院もおすすめです。

特徴的な症状の有無、甲状腺に関わるホルモンや抗体の異常の有無から診断します。

血液検査や甲状腺エコー、甲状腺シンチグラム検査などを行います。

自分自身の体の成分に対してできる抗体のことです。

甲状腺の働きを抑える薬での治療、甲状腺を小さくする放射線治療、手術の3つがあります。

一般的には、甲状腺の状態を定期的にチェックしながら薬物治療を行います。副作用が出たら、薬の変更や、放射線治療や手術の実施を検討します。

心身が疲労するような重労働や激しい運動はなるべく避け、喫煙者は禁煙しましょう。

甲状腺ホルモンを抑える薬がよく使われます。副作用としてまれに関節、肺、血管、肝臓などの炎症を起こすことがあります。

一般的には約2年間飲み続けます。服薬をやめたあと再発する可能性もあるので注意が必要です。

他の治療法（放射線治療・手術）に変更するか担当医と相談しましょう。