鞍鼻には初期症状はありますか？

【鞍鼻の性質】

鞍鼻（あんび）とは、鼻筋（鼻梁）が低く陥没した外鼻の変形を指します。これは病気そのものの初期症状というよりも、何らかの原因によって引き起こされた結果として生じる状態です。

【主な原因となる出来事】

提供された文献では、鞍鼻は以下のような状況で発生することが示されています。

外傷や骨折

交通事故などによる顔面骨骨折の治療後に外傷性鞍鼻として残存することがあります。

先天性疾患

唇裂（口唇裂）手術後の二次変形として現れることがあります。

鼻形成術後

隆鼻術（特にシリコンインプラント使用後）の高度な変形や瘢痕として生じる場合もあります。

【人工物による隆鼻術後の長期的な問題】

シリコンインプラントによる隆鼻術では、長期間の経過で以下のような合併症が問題となることがあり、これが鞍鼻変形につながる要因となり得ます。

• 鼻尖部の皮膚が薄くなること
• 炎症による皮膚の色の変化
• 鼻骨の骨吸収
• インプラントの露出（穿孔）

これらの合併症や変形が進行するにつれて、中程度から高度な鞍鼻変形として認識されるようになります。ただし、外傷や先天性疾患に起因する変形を正常に近づける再建治療は保険適用ですが、健康な状態からさらに美を追求する美容医療は自費診療となります。