強迫性障害で掃除ばかりしてしまうのはどうすればいいですか?

専門家に相談しつつ、掃除のルールを決めて徐々に時間を減らす練習などが有効でしょう。

解説

掃除ばかりしてしまうのは、強迫性障害の代表的な症状のひとつである「不潔恐怖」の可能性があります。

これは、汚れや細菌などに汚染されることへの強い不安(強迫観念)があり、その不安を打ち消すために、過剰な掃除や手洗いなどの行為(強迫行為)を繰り返してしまう状態です。

「きれいになった」と安心できず、やめたいと思ってもやめられないのが特徴です。

最も効果的な対処法は、精神科医や臨床心理士などの専門家による治療を受けることです。

例えば「曝露反応妨害法」という認知行動療法などが有効です。

これは、あえて少し汚れていると感じる状況に身を置き(曝露)、そこで掃除をしたい強い衝動が起きても、ぐっと我慢して掃除をしない(反応妨害)練習を繰り返します。

最初はとても不安ですが、続けるうちに「掃除をしなくても大丈夫だ」と脳が学習し、不安や掃除への衝動が減っていきます。

治療と並行して、自分でできる工夫としては、

  • 掃除の時間や回数、範囲に具体的なルール(上限)を決めて守る練習をする
  • タイマーを使って時間を区切る
  • 「完璧」ではなく「ほどほど」で終えることを意識する
  • 掃除以外の好きなことやリラックスできる活動に時間を使う

などがあります。

ひとりで抱え込まず、専門家のサポートを受けながら、少しずつ取り組んでいくことが大切です。

公開日

最終更新日

こころの港クリニック 京橋・東京駅前 精神科・心療内科

山﨑 龍一 監修

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