強迫性障害の確認を2回までにするのは効果がありますか?

専門家と相談の上なら、不安と向き合う良い練習になる可能性があります。

解説

強迫性障害の確認行為を「2回まで」と意識的に制限することは、治療法の一つである「曝露反応妨害法」の考え方に沿った取り組みと言えます。

この方法は、不安を感じる状況にあえて身を置き(曝露)、そこで行っていた過度な確認などの強迫行為を我慢する(反応妨害)練習です。

例えば、これまで10回確認しないと気が済まなかったところを、「今日は2回までにしてみよう」と目標を立てて実行することは、大きな一歩です。

この練習の目的は、「確認を減らしても、心配していたような悪いことは実際には起こらないこと」「不安な気持ちも、時間が経てば少しずつ和らいでいく」ということを体験的に学ぶことです。

自転車の練習で、最初は補助輪がないと不安でも、練習するうちにバランスが取れるようになるのに似ています。

ただし、この「2回まで」という回数が誰にでも適切とは限りませんし、自己判断で無理に進めると、かえって強い不安に襲われてしまい、治療が難しくなることもあります。

大切なのは、精神科医や心理師などの専門家とよく相談し、ご自身の状態に合った無理のない目標を一緒に設定し、専門家のサポートを受けながら段階的に進めていくことです。

専門家は、どのくらいの回数から始めるのが良いか、また、不安が強すぎるときはどうすれば良いかなど、具体的なアドバイスをしてくれます。

この練習は、薬物療法と組み合わせて行うこともあり、より効果的な場合があります。

一人で抱え込まず、専門家と一緒に取り組むことが、症状改善への確実な道筋となるでしょう。

公開日

最終更新日

こころの港クリニック 京橋・東京駅前 精神科・心療内科

山﨑 龍一 監修

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