強迫性障害で車の運転が怖いときの治し方を教えてください。

専門家の治療を受けつつ、段階的に運転への不安に慣れていく練習が効果的です。

解説

強迫性障害で車の運転が怖いと感じるのは、「運転中に人を轢いてしまうのではないか」「重大な事故を起こすのではないか」といった加害恐怖や、「ちゃんと安全確認ができただろうか」という確認強迫が原因であることが多いです。

この恐怖を克服するためには、精神科医などの専門家による治療が必要です。

例えば「曝露反応妨害法」という認知行動療法では、まず運転に対する不安を段階的にリストアップし、不安の少ない状況から少しずつ挑戦していきます。

最初は「車の助手席に乗る」、次に「近所の交通量の少ない道を短時間運転する」、慣れてきたら「少し交通量の多い道を運転する」といったように、ステップを踏んでいきます(曝露)。

そして、運転中や運転後に「人を轢いたかもしれない」「確認しに戻りたい」といった不安な考え(強迫観念)が浮かんでも、実際に引き返して確認したり、何度もニュースをチェックしたりする行動(強迫行為)を我慢する練習(反応妨害)をします。

これを繰り返すことで、「不安な考えが浮かんでも、実際には何も悪いことは起こらない」「確認しなくても大丈夫だ」ということを脳が学習し、徐々に運転への恐怖が和らいでいきます。

必要に応じて、抗うつ薬による薬物療法が併用されることもあります。

ひとりで無理に運転しようとせず、必ず専門家の指導のもとで、安全に配慮しながら焦らず取り組むことが大切です。

公開日

最終更新日

こころの港クリニック 京橋・東京駅前 精神科・心療内科

山﨑 龍一 監修

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