強皮症の診断基準について教えてください。
強皮症は大基準と小基準を用いた診断基準が定められています。詳しくは解説をご覧ください。
厚生労働省による強皮症の診断基準では、以下の項目があります。
強皮症の診断基準(厚生労働省)
大基準を満たす場合、あるいは小基準1を満たし、かつ、2〜4の1項目以上を満たせば全身性強皮症と分類します。
大基準
手指あるいは足趾を超える皮膚硬化
小基準
- 手指あるいは足趾(足の指)に限局する皮膚硬化
- 手指尖端の陥凹性瘢痕、あるいは指腹の萎縮
- 両側性肺底部の線維症(両側の肺の下部の性質が変化し硬くなってしまう)
- 抗Scl-70抗体、セントロメア抗体、RNAポリメラーゼⅢ抗体といった自己抗体が認められる
なお、欧米では、ACR/EULAR(アメリカリウマチ学会/ヨーロッパリウマチ学会)の分類基準が使用されることが多く、日本でも使用されることがあります。
亀田総合病院 アレルギー・膠原病内科
小田 修宏 監修
(参考文献)
難病情報センター.“全身性強皮症(指定難病51)”.難病情報センター.https://www.nanbyou.or.jp/entry/4027,(参照 2024-04-17).
Frank van den Hoogen et al. 2013 classification criteria for systemic sclerosis: an American College of Rheumatology/European League against Rheumatism collaborative initiative. Arthritis Rheum. 2013, 65, p.2737-2747.
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