バッテン病は主にどのような薬で治療しますか?副作用はありますか?
CLN2型には酵素補充療法があり、副作用には感染やアレルギーがあります。
バッテン病(神経セロイドリポフスチン症)のCLN2型に対しては酵素補充療法という治療が行われることもあります。
それ以外の型に対する根本的な治療法はまだ確立されておらず、症状を軽減するための対症療法が行われます。
以下に詳しく説明します。
主に使用される薬:セリピオンターゼ アルファ(Cerliponase alfa)
- CLN2型に対する酵素補充療法薬で、日本を含む一部の国で承認されています。ライソゾーム内で不足する酵素「トリペプチジルペプチダーゼ1(TPP1)」を補うことで、神経細胞への老廃物の蓄積を抑え、病気の進行を遅らせる効果があります。脳室内(脳の中)に直接注入する必要があり、専用のポートを手術で埋め込んで使用します。
- 主な副作用には、発熱、嘔吐、頭痛などの軽度な全身症状や、注入部位の炎症や感染、ポート関連の感染症や合併症(髄膜炎など)、過敏症反応(アレルギー反応)などがあります。
その他の型についても、症状を軽減するための対症療法が行われます。
てんかん発作に対する抗てんかん薬、筋肉のこわばりや興奮状態を軽減するための筋弛緩薬や鎮静薬、行動や情緒の不安定さへの対応として、抗うつ薬などの精神症状に対する薬が用いられることがあります。
治療中は定期的な血液検査や副作用のチェックが必要です。
宮城県立こども病院 小児科
谷河 翠 監修
(参考文献)
.“神経セロイドリポフスチン症”.小児慢性特定疾病情報センター.https://www.shouman.jp/disease/details/0806101/,(参照 2025-04-30).
衞藤 薫.“神経セロイドリポフスチン症”.J-Stage.https://www.jstage.jst.go.jp/article/ojjscn/53/4/53251/article/-char/ja/,(参照 2025-04-30).
Tyler B Johnson et al.“Therapeutic landscape for Batten disease: current treatments and future prospects”.National Library of Medicine.https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30783219/,(参照 2025-04-30).
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