ステージIVのトリプルネガティブ乳がんでは、最初の治療（1st-line）にはどのような選択肢がありますか？
PD-L1陽性は免疫チェックポイント阻害薬＋化学療法、陰性はBRCA異常などで治療を決定します。
PD-L1陽性の場合は、免疫チェックポイント阻害薬と化学療法の併用、PD-L1陰性であれば、BRCA遺伝子異常などにより最適治療を検討します。
ステージIVのトリプルネガティブ乳がんでは、治療開始前にPD-L1という免疫の抑制に関わる分子の発現と、生まれつきBRCAという遺伝子の異常を持っているかどうかを調べる遺伝子検査を受けることが重要です。
PD-L1陽性の場合は、ペムブロリズマブなどの免疫チェックポイント阻害薬と化学療法の併用が一次治療として推奨されます。PD-L1陰性で、すでに手術前後にアントラサイクリン系またはタキサン系薬剤の化学療法が終了している場合、BRCA遺伝子の病的な変異を持つ
これらに該当しない場合は、アントラサイクリン系またはタキサン系薬剤の単剤の化学療法が選択されます。このように個々のがんの特徴や先行された治療内容、および副作用のリスクが考慮され、治療が決定されます。
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公開日：
最終更新日：
東京慈恵会医科大学 総合医科学研究センター 悪性腫瘍治療研究部 腫瘍 血液内科
村橋 睦了 監修
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