肺血栓塞栓症はどのような検査を行いますか?

血液検査や超音波検査、CT等の画像検査が行われます。

解説

肺血栓塞栓症では、血液検査や超音波検査、CT検査などが行われます。

診断に用いる検査としては、以下のようなものがあります。

血液検査

Dダイマーは血栓症で上昇する血液検査項目です。
ほかの病態でも上昇することがあるため、これだけで診断を確定することはできませんが、上昇していない場合には肺血栓塞栓症の可能性が低く、除外診断に有用です。

心電図

心電図所見だけで診断はできませんが、軽症では頻脈、中等症以上で心臓に負荷がかかっている場合には、特徴的な心電図変化を示すことがあります。

胸部レントゲン検査

肺血栓塞栓症を直接診断はできませんが、呼吸障害を引き起こす他の疾患の除外のために実施されます。

下肢静脈超音波検査

肺血栓塞栓症の原因となる下肢の深部静脈血栓症を評価するために行われます。
体に痛みなどの負担をかけずに行える検査のため、広く用いられている検査です。
ただ、体の表面からの超音波検査では見えにくい部分もあり、精度はCTなどに比べると低く、血栓を確認できる確率は症状がある場合には73%、無症状者では53%程度とされています。

心臓超音波検査

この検査単独では診断はできませんが、肺血栓塞栓症によって心臓に負担がかかっている場合には、肺動脈の圧が高くなっている所見、心臓に負担がかかった所見を確認することができます。

CT

高い精度で血栓症の診断を評価することが可能であり、肺血栓塞栓症を診断する最も標準的な検査です。
症状や身体所見から肺血栓塞栓症を強く疑われた症例においては、92~96%の精度で診断ができるとする報告もあります。
どこの病院でも実施できる検査ではなく、総合病院などの高次機能病院で行われることが多い検査です。

公開日

最終更新日

おだかクリニック 循環器内科 副院長

小鷹 悠二 監修

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