洞性頻脈とPSVT（発作性上室性頻拍）の違いを教えてください。

洞性頻脈とPSVT（発作性上室性頻拍）は、その起こり方や原因に大きな違いがあります。各疾患の特徴としては以下のようなものがあります。

1. 洞性頻脈

運動やストレス、発熱、貧血など、体の状態の変化に反応して心臓の拍動が徐々に速くなる状態です。心臓のリズム自体は規則正しいのが特徴です。多くは原因を取り除けば治まるため、命に関わる心配は少ないです。

2. PSVT（発作性上室性頻拍）

心臓を動かすための電気信号が、異常な「回り道」を作ってしまうことが原因で起こる不整脈です。症状が急に始まり、しばらく速い動悸が続いた後、また急に止まるという特徴があります。PSVTのような不整脈は、洞性頻脈とは異なり、精密検査によって他の不整脈が隠れていないか確認する必要があります。薬を用いた治療や、洞性頻脈では行われない、異常な電気の通り道を遮断する手術（カテーテルアブレーション治療）を行うこともあります。

両者は似た症状（動悸）を引き起こしますが、「突然始まる/突然終わる」という発作的な特徴があるかどうかで区別されます。