網膜色素線条症で薬が効かない場合、どうしたらよいですか?
抗VEGF薬の種類の変更やレーザー治療を行います。
網膜色素線条症において、視力低下の原因となる脈絡膜新生血管に対して、抗VEGF薬(血管新生を抑える薬)による治療が行われますが、場合によっては効果が不十分なことがあります。そのような場合には、いくつかの対処法が考えられます。
まず検討されるのは、抗VEGF薬の種類を変更です。現在使用されている薬剤で効果がみられない場合でも、他の抗VEGF薬に切り替えることで治療効果が得られることがあります。
また、投与の間隔やスケジュールを見直すことも有効です。例えば、注射の頻度を増やす、あるいは固定間隔で継続的に投与することで、病変の活動性を抑えることができる場合があります。
次に、抗VEGF薬単独での効果が乏しい場合には、光線力学療法の併用が検討されることがあります。
これは、薬剤を用いて異常血管に選択的にダメージを与える治療法で、一部の症例では抗VEGF薬との併用により、良好な結果が得られています。
加えて、眼内の状態だけでなく、全身の健康状態も治療効果に影響することがあります。
偽性黄色腫や血液疾患など、網膜色素線条症と関連する全身疾患がある場合には、全身的な管理も重要です。必要に応じて内科や皮膚科と連携し、基礎疾患の治療を進めることが推奨されます。
抗VEGF薬が効かない場合でも、複数の対応策がありますので、治療を担当する眼科医とよく相談しながら、個々の病状に適した対策を講じていくことが大切です。
東北大学病院 眼科
山口 知暁 監修
(参考文献)
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