二度熱傷で薬が効かない場合、どうしたらよいですか？

二度熱傷には、皮膚の浅い部分までの「浅達性II度熱傷」と、より深い部分に達する「深達性II度熱傷」があります。浅い熱傷は一般的に軟膏などの薬で自然に治ることが多いですが、もし薬を塗っても痛みが続く、なかなか傷が治らない、または悪化していると感じる場合は、傷の深さが進行しているか、細菌感染を起こしている可能性があります。

【治療の選択肢】

創傷被覆材の活用

薬の他に、傷口を保護し治癒を助ける創傷被覆材も有効です。特に銀成分を含むハイドロファイバーⓇなどの被覆材は、傷の治りを早めたり、痛みを和らげたりする効果が期待できます。

成長因子の使用

トラフェルミン（bFGF）という薬は、傷の細胞の成長を促し、治癒を早めたり、傷跡をきれいにしたりする効果が報告されています。

専門医への相談

特に傷が深い深達性Ⅱ度熱傷や、感染が疑われる場合は、皮膚科や形成外科の専門医の診察を受けることが大切です。深さによっては、皮膚を移植する「植皮術」などの外科的な治療が必要になることもあります。また、抗炎症作用を期待して使われるステロイド外用薬や、消毒薬については、効果がはっきりしない場合や、使い方によっては傷に負担をかける可能性もあるため、注意が必要です。