女性不妊症の人工授精で妊娠する確率はどのくらいですか?
人工授精を行った場合の1回あたりの妊娠率は5~10%程度とされています。
年齢や不妊症の原因によっても異なりますが、人工授精1回あたりの妊娠率は5~10%程度とされています。また、年齢別の累積妊娠率(何回か治療を続けた場合の合計の妊娠の確率)は、40歳未満で約20%、40歳以上で10〜15%です。
さらに、妊娠した例は88.0%が4回以内の妊娠であり、5回以上人工授精を続けても、1回あたりの妊娠率は3~5%に低下することが示されています。
これらを踏まえて、3~4回、多くとも6回程度の人工授精で妊娠しない場合は、体外受精へのステップアップを検討するとよいでしょう。なお、人工授精での妊娠率が高くないと考えられる場合など、より早い段階で体外受精にステップアップする選択肢もあります。
松本レディースIVFクリニック/成育医療研究センター 産婦人科 共同研究員
藤井 達也 監修
(参考文献)
Anna Lena Zippl et al. Predicting success of intrauterine insemination using a clinically based scoring system. Arch Gynecol Obstet. 2022, 306, 1777–1786.
一般社団法人日本生殖医学会.一般のみなさまへ - 生殖医療Q&A(旧 不妊症Q&A):Q10.人工授精とはどういう治療ですか?.日本生殖医学会,URL:http://www.jsrm.or.jp/public/funinsho_qa10.html(参照 2025-08-26)
栗林靖ほか.10.人工授精(AIH:Artificial Insemination with Husband’s semen).日本産婦人科医会,https://www.jaog.or.jp/lecture/10%E4%BA%BA%E5%B7%A5%E6%8E%88%E7%B2%BE/(参照 2025-08-26)
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