ALSの場合、どのようなリハビリを行いますか?
ALSは、心身機能や日常生活動作、社会参加の維持・向上を目的として、さまざまなリハビリテーションが実施されます。
ALSのリハビリテーションは、すべての病期を通じて心身機能や日常生活活動、社会参加の維持・向上を目的としています。
特に発症早めには機能回復が期待できるため、診断後すぐにリハビリを始めることが推奨されます。
ただし、ALSでは筋力を過度に使うと症状を悪化させるリスクがあるため、リハビリ内容は慎重に計画する必要があります。
1. 関節可動域(ROM)エクササイズ
頸部、肩関節、胸郭、肩甲帯の可動域を維持することで、呼吸機能の低下を予防できます。
体位変換や車椅子での姿勢保持、痰の排出を助けるためにも重要です。
進行した時期でも、コミュニケーション機器の使用に役立ち、生活の質(QOL)を維持します。
2. ストレッチ運動
痙縮や関節拘縮がある場合に特に必要です。
マッサージも痛みや筋緊張、心理的ストレスを軽減します。
3. 運動療法
過度な運動を避け、適切な負荷量を設定します。
転倒防止やQOL、呼吸機能の維持に役立つ可能性があります。
4. ロボットリハビリテーション
装着型サイボーグ(HALⓇ)が歩行距離の延長や歩行システムの再構築に効果がある可能性があります。
歩行ができなくなるとADLが急激に低下するため、歩行の維持が重要です。
5. 補装具の使用
移動能力やADLの維持に有効です。
6. 構音障害に対するリハビリテーション
発声訓練や適度な呼吸サポートが有効です。
このように、ALSのリハビリテーションは多職種と連携し、個々の患者さんに合わせたプログラムを継続的に行うことが重要です。
公開日:
最終更新日:
富士在宅診療所 一般内科
本間 雄貴 監修
(参考文献)
こちらは送信専用のフォームです。氏名やご自身の病気の詳細などの個人情報は入れないでください。
この記事をシェアする
治療が必要な患者様へのお願い
ALS
の方は説明を必ずお読みください
こちらのQRコードを
スマーフォンのカメラで読み取ってください
QRコードを読み取るだけ 非接触で安心
一問一答なので 読むのが簡単
どんな治療をするべきか 納得して取り組める
「ALS」とはどのような病気ですか?
体を動かす神経が損傷していき、徐々に筋肉が弱くなり思うように動かせなくなってしまう病気です。
ALSの原因は何がありますか?
神経の損傷による病気ですが、くわしい原因はいまだ解明されていません。約5%の方は遺伝性で発症すると言われています。
ALSではどのような症状がありますか?
手足の筋力低下や、喋りにくさ・飲みこみにくさなどを感じます。また、認知症を発症することもあります。
ALSには初期症状はありますか?
手足の筋力低下を最初に感じることが多いです。
ALSの場合、主にどのような治療をしますか?
病気の進行を遅らせることを目的に薬による治療を行います。
ALSが疑われる場合、何科を受診したらよいですか?また、病院を受診する目安はありますか?
手足の筋力低下を感じたら、脳神経内科を受診しましょう。
ALSのセルフチェックはできますか?
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
ALSになりやすい人はどんな人ですか?
最も発症しやすい年齢は60~70歳代で、性別では男性のほうがややなりやすいです。
筋肉が衰える病気では、どのような初期症状が現れますか?
衰える筋肉によって異なります。例えば、手足の力が入らない、喋りにくい、飲み込みにくい、呼吸が苦しいなどがあります。
ALSでは寿命はどれくらいですか?
発症後3〜4年の寿命が多いといわれていますが、医療の進歩により少しずつ延びています。
ユビー病気のQ&Aとは?
現役の医師が、患者さんの気になることや治療方法について解説しています。ご自身だけでは対処することがむずかしい具体的な対応方法や知識などを知ることができます。
病気・症状から探す医師・医療機関の方はコチラサービスの目的と位置付け
ユビー病気のQ&Aは、情報提供を目的としたサービスのため、医師・医療従事者等による情報提供は診療行為ではありません。
診療を必要とする場合は、医師・医療機関にご相談ください。
当サービスは、信頼性および正確な情報発信に努めますが、内容を完全に保証するものではありません。
情報に誤りがある場合は、こちらからご連絡をお願いいたします。