水を異常と感じる程たくさん飲んでしまう
という症状の原因と、関連する病気をAIで無料チェック
更新日:2023/07/26
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水を異常と感じる程たくさん飲んでしまうという症状について「ユビー」でわかること
※コロナの症状を確認したい方はコロナ症状チェックから
「水を異常と感じる程たくさん飲んでしまう」はどんな症状ですか?
水を異常と感じる程たくさん飲んでしまうとは
「水を異常と感じる程たくさん飲んでしまう」に関連する主の病気には、慢性膵炎、高血糖高浸透圧症候群(HHS)などがあります。
「水を異常と感じる程たくさん飲んでしまう」のQ&A
- A.
中枢性尿崩症、腎性尿崩症、心因性多飲症、糖尿病の可能性が考えられます。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る「いくら飲んでも喉が渇くうえにトイレが近い」という症状は、多尿・多飲症候群と呼ばれ、以下のような病気が原因として考えられます。
1. 中枢性尿崩症
中枢性尿崩症は、抗利尿ホルモン(AVP)の分泌不足により、腎臓で水分の再吸収がうまくできなくなり、薄い尿がたくさん出る病気です。水分が失われ、強い喉の渇きを感じ、水をたくさん飲みます。
2. 腎性尿崩症
腎性尿崩症は、腎臓がAVPに対して反応しなくなることで起こります。中枢性尿崩症と同様に薄い尿がたくさん出て、喉の渇きと多飲が生じます。
3. 原発性多飲症(心因性多飲症)
喉の渇きの感覚が異常になり、病的に多量の水分を摂ることで発症します。体内の水分バランスが崩れ、多尿となります。精神疾患(例えば統合失調症)に関連して起こることが多いですが、健康な人でも不安やストレスなどが誘因となり、発症することがあります。
4. 糖尿病
高血糖状態が続くと、腎臓が余分な糖を尿に出そうとするため、尿がたくさん出ます。体内の水分が失われ、喉の渇きを感じ、多飲となります。喉が渇くからといって、甘いジュースをたくさん飲んでしまうと、ソフトドリンクケトーシスや高浸透圧高血糖症候群を起こし危険です。
- A.
はい、その可能性があります。いくら飲んでも喉が渇くという症状はコロナの典型的な症状ではありませんが、コロナ感染後およびコロナワクチン接種後に、下垂体が障害されそのような症状が起こることがあります。
解説「いくら飲んでも喉が渇く」という症状は、COVID-19感染やワクチン接種後に発症することが報告されている中枢性尿崩症の症状の可能性があります。
COVID-19感染により、視床下部-下垂体系に炎症が生じ、抗利尿ホルモン(AVP)の分泌が障害されることがあります。この炎症は、自己免疫反応やウイルスによる直接的な損傷によって引き起こされる可能性があります。
COVID-19ワクチンが視床下部-下垂体系に炎症を起こす可能性や、ワクチンの成分が自己免疫に関係するリンパ細胞を活性化する可能性も指摘されています。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見るSara Menotti et al. Hypophysitis in COVID-19: a systematic review. Pituitary. 2024, 27, 874-888.
Martina Verrienti et al. Pituitary and COVID-19 vaccination: a systematic review. Pituitary. 2024, 27, 970-985.
Yuka Natsuki et al. A case of central diabetes insipidus after COVID-19 as a probable diagnosis of lymphocytic infundibulo-neurohypophysitis with positive anti-rabphilin-3A antibodies with review of literature. Endocr J . 2024, 71, 1165-1173.
Cristina Partenope et al. AVP deficiency (central diabetes insipidus) following immunization with anti-COVID-19 BNT162b2 Comirnaty vaccine in adolescents: A case report. Front Endocrinol (Lausanne). 2023, 14, 1166953. - A.
いくら飲んでも喉が渇くという症状は、自律神経の乱れと直接は関係ありません。心理的ストレスが原因で、そのような症状と自律神経の乱れが両方起こることはあります。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る「いくら飲んでも喉が渇く」という症状は、自律神経の乱れが直接の原因とはなりません。心理的ストレスや感情の変化が神経回路に影響を与え、異常な水分摂取を起こす可能性があります。
心因性多飲症の患者さんでは、脳(前部海馬)の機能異常が視床下部や下垂体への影響を介して、抗利尿ホルモン(AVP)が分泌されやすくなります。これにより、軽いストレスでもAVPが過剰に分泌され、水分が体内に貯まりやすくなり、血液が薄くなって、低ナトリウム血症が起こり、さらに喉の渇きを感じて、水を飲んでしまうという悪循環が生じます。 - A.
はい、心因性多飲症の原因としてストレスの関与が考えられます。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る「いくら飲んでも喉が渇く」という症状は、心理的ストレスが原因である可能性があります。心因性多飲症では、いくら飲んでも喉が渇く症状が出ます。
統合失調症の方は、前部海馬(記憶や感情のコントロールに関係する脳の一部)を中心とするストレス応答の異常により、異常な飲水行動が起こります。精神疾患のない方でも、「健康意識」「脱水への恐怖」「ストレス」が原因となり異常にたくさんの水を飲むことがあります。
心因性多飲症の方は、少しのストレスであっても体内の水分調節を行う抗利尿ホルモンが出やすくなっています。そのため、体が本当は必要としていないのに水をため込みやすくなり、血液が薄まり、低ナトリウム血症になります。すると、さらに喉が渇いたように感じて、もっと水を飲んでしまう、という悪循環が起きます。強いストレスや精神的な症状が悪化したときに、この反応は強くなると考えられています。 - A.
解説欄のチェック項目をご確認いただくか、症状検索エンジン「ユビー」で質問に答えるだけでセルフチェックもできます。
解説「いくら飲んでも喉が渇く」症状がある場合、以下の項目に当てはまるかを確認することで、病気の可能性をセルフチェックできます。
- 1日に尿が3L以上、または体重あたり40~50mL/kg以上出る
- 尿が薄い(尿浸透圧は300mOsm/kg未満)
- 水をたくさん飲む(例:1日に5L以上)
- 以前に頭をケガした、あるいは脳の手術を行った
- 向精神薬を飲んでいる
- 妊娠中である
- 血液検査でナトリウムの値が145mEq/L以上だった
また、症状検索エンジン「ユビー」で質問に沿って回答を進めるだけで、「いくら飲んでも喉が渇く」症状があるかどうかのセルフチェックができます。ぜひご活用ください。
参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見るNicole Nigro et al. Polyuria-polydipsia syndrome: a diagnostic challenge. Intern Med J. 2018, 48, 244-253.
有馬 寛ほか. 間脳下垂体機能障害と先天性腎性尿崩症および関連疾患の診療ガイドライン2023年版. 日本内分泌学会雑誌. 2023, 99, 1-171. - A.
いくら水を飲んでも喉が渇くのは、ホルモンの異常で水分調節がうまくできなくなり、異常に喉が渇いて尿が大量に出る状態です。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る「いくら水を飲んでも喉が渇く」とは、体が水分のバランスをうまく保てず、異常に水を欲しがる状態です。1日数リットル以上の水を飲み、薄い尿がたくさん出てますが、異常な口渇感が続く状態です。
体内の水分調節機構の異常が原因で、「多尿・多飲症候群」に当てはまります。これは中枢性尿崩症(水分調節を行う抗利尿ホルモンの分泌低下)、腎性尿崩症(腎臓に異常があり抗利尿ホルモンが十分に作用しない)、または心因性多飲症(精神疾患や感覚異常が原因で過剰に水分を摂ってしまい、抗利尿ホルモンの働きが抑制される)の3つが主な原因となります。 - A.
高血糖による症状は個人差が大きく、どのくらいの血糖値で喉が渇くという症状が現れるかはわかりません。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る糖尿病の患者さんで、どのくらいの血糖値で、どのような症状が現れるかは個人差が大きく、喉が渇く具体的な血糖値についてはわかりません。
インスリン治療中の糖尿病患者さん400人を対象に、高血糖時に自覚する症状とそれが現れる血糖値の目安を調査した研究によると、90%以上の参加者が高血糖に伴うなんらかの症状を経験しており、最も多く報告されたのが「喉の渇き(79.5%)」と「口の乾き(78.7%)」でした。自覚症状の出現し始める血糖値の中央値は270 mg/dLでした。したがって、これを超えるような高血糖の場合、喉が渇くという症状が出るかもしれません。 - A.
いくら飲んでも喉が渇く原因には、中枢性尿崩症、腎性尿崩症、精神疾患が関連する心因性多飲症の3つがあります。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る「いくら飲んでも喉が渇く」場合、体の水分バランスに関わる病気が考えられます。多尿・口渇症候群の可能性があり、以下のような病気が考えられます。
中枢性尿崩症
脳の視床下部(体温調節やホルモンの分泌など生命活動の司令塔)で作られ、下垂体後葉という場所から分泌される抗利尿ホルモン(AVP)が不足する病気です。AVPの分泌が低下すると多飲・多尿が起こります。頭部外傷、脳腫瘍、自己免疫による炎症、手術、妊娠(一過性)、遺伝子異常などが原因となります。
腎性尿崩症
腎臓がAVPにうまく反応しなくなり、体内に水分を貯めることができず、尿としてどんどん排出してしまう病気です。リチウムなどの薬剤、抗菌薬、高カルシウム血症、低カリウム血症、慢性的な腎臓の病気、遺伝子異常などが原因となります。
心因性多飲症
精神疾患や習慣が原因で水分を摂り過ぎて、血清浸透圧(血液の濃さ)が低下し、AVPの分泌が抑制されてしまう状態です。
3つの病気を鑑別するために、水制限試験やデスモプレシン負荷試験を行いますが、血液検査でコペプチンを測定することが、診断に有用であると報告されています。 - A.
「いくら飲んでも喉が渇く」に予防法はなく、治療は病気によって異なります。中枢性尿崩症にはデスモプレシン、腎性尿崩症には対症療法、心因性多飲症には心理的アプローチが行われます。
解説「ユビー病気のQ&A」を見るいくら飲んでも喉が渇く、多飲・多尿症候群の予防法はありません。治療法は病気の種類によって異なります。代表的な治療法は以下の通りです。
中枢性尿崩症の治療には、抗利尿ホルモンの合成類似薬であるデスモプレシンが用いられます。内服薬と点鼻薬があり、意識障害があるときには、バソプレシンの注射を使うこともあります。尿量や血液中のナトリウム濃度を定期的に確認しながら薬の量を調整します。
腎性尿崩症ではデスモプレシンは無効です。先天性の腎性尿崩症の根治療法はなく、水分摂取や塩分制限による対症療法が主体となります。内服薬としてはサイアザイド系利尿薬や、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が使われます。
心因性多飲症では、まず精神疾患がないか評価し、認知行動療法などのアプローチが基本となります。水を飲み過ぎて重い低ナトリウム血症を起こさないように、水分摂取制限と心理的サポートを行うことが重要です。
水を異常と感じる程たくさん飲んでしまうという症状はどんな病気に関連しますか?
監修医師
診療科・専門領域
- 内科
- 糖尿病内科
- 内分泌・代謝内科