撓骨神経麻痺
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更新日:9/20/2023
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撓骨神経麻痺について「ユビー」でわかること
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撓骨神経麻痺とは
撓骨神経麻痺のQ&A
- A.
橈骨神経麻痺とは、橈骨神経(上肢の神経)の損傷により手の筋力低下や痺れが起こる疾患です。
解説橈骨神経は手首や指を伸ばす作用を持つ神経です。橈骨神経が障害されると手首や指に力が入りにくくなり、時には感覚の障害も生じます。
発生原因としては、主に以下のようなものがあります。- 外傷性の損傷(骨折に伴う場合など)
- 長時間の圧迫
- 神経の通り道の狭窄
- 手術の合併症
参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見るLatef TJ et al. Injury of the Radial Nerve in the Arm: A Review. Cureus. 2018, 10, e2199.
Węgiel A et al. Radial nerve compression: anatomical perspective and clinical consequences. Neurosurg Rev. 2023, 46, 53.
織田弘美整形外科外来勤務ハンドブック. 南江堂2007. - A.
多くの場合、完全な回復まで2~3ヶ月ほどかかります。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る保存療法での回復が見込める場合、完全に回復するまで2~3ヶ月ほど要します。より重篤な場合には、更に時間を要することもあります。
保存療法での回復が見込めず、手術が必要になる場合には、それぞれの患者さんによって回復までの期間は変わってきます。 - A.
主に、長時間にわたる神経の圧迫、外傷(骨折に伴う場合など)、神経の通り道の狭窄、手術時の合併症が原因となります。手首や指を伸ばしにくくなり、手の親指側の感覚が鈍くなります。
解説橈骨神経は、「神経が肘のよりも上(上腕骨、いわゆる二の腕)で障害を受ける場合」と、「肘より先(前腕)で障害を受ける場合」があり、症状が変わります。
神経が肘のよりも上(上腕骨、いわゆる二の腕)で障害を受ける場合
上腕骨骨折などの骨折に伴う場合や、長時間の神経圧迫が原因となります。
手首の背屈(手首を手の甲側に曲げること)と手の指を伸ばすことができなくなり、だらんと垂れ下がったような手になります。これを下垂手(Drop hand)と言います。肘より先(前腕)で障害を受ける場合
ガングリオンなどによる腫瘤や腫瘍に伴うもの、骨折、神経の通り道の狭窄による神経障害などが原因となります。
手首の背屈は可能ですが、手の指の伸ばせない状態になります。これを下垂指(Drop finger)と言います。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見るLatef TJ et al. Injury of the Radial Nerve in the Arm: A Review. Cureus. 2018, 10, e2199.
Węgiel A et al. Radial nerve compression: anatomical perspective and clinical consequences. Neurosurg Rev. 2023, 46, 53.
織田弘美整形外科外来勤務ハンドブック. 南江堂2007. - A.
手首や指を動かしにくくなります。
解説よくある初期症状として、骨折などの外傷後に手首や指が動きにくくなったり、寝ている間に長時間圧迫を受けて、起きた後に動かなくなったりすることがあります。
手首や指の動かしにくさだけでなく、手の親指側の痺れや感覚の鈍さを感じることもあります。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見るLatef TJ et al. Injury of the Radial Nerve in the Arm: A Review. Cureus. 2018, 10, e2199.
Alin Gragossian et al. Radial Nerve Injury. StatPearls [Internet]. 2023, - A.
原因が明らかでないものや回復の可能性があるものは保存的治療を行います。骨折や脱臼などの外傷に伴う場合や、腫瘤による圧迫の場合には、手術が必要なこともあります。
解説橈骨神経麻痺の治療には、主に「保存療法」と「手術療法」があり、多くの場合、保存療法での治療が行われます。
保存療法
原因が明らかでない場合、神経損傷の可能性が低い場合は保存療法を行います。
薬の内服や安静、リハビリ、装具などの選択肢があります。手術療法
骨折や脱臼などの外傷に伴う神経麻痺の場合や、腫瘤(しこりのようなもの)などによる圧迫が原因の場合は手術が行われることもあります。手術の方法については患者さんの病状によって異なります。まずは手術の適応があるかどうか、整形外科で相談しましょう。
参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見るLatef TJ et al. Injury of the Radial Nerve in the Arm: A Review. Cureus. 2018, 10, e2199.
Węgiel A et al. Radial nerve compression: anatomical perspective and clinical consequences. Neurosurg Rev. 2023, 46, 53. - A.
コックアップスプリントという手首を手の甲側に伸ばした状態で固定する装具を身に着けることがあります。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る橈骨神経麻痺は、手首や指の動きに制限が出ることで、握力の低下や細かな動きがしづらくなります。
それに対して「コックアップスプリント」という装具を使用することで、手首を伸ばした状態での保持が可能となり、つまみ動作などの細かい動きも可能になります。 - A.
橈骨神経麻痺のリハビリでは、指や手の筋力や可動域を回復するための運動療法や電気刺激などを行います。
解説一般的なリハビリの方法として、まず指や手の筋力、可動域を回復するための運動療法や電気刺激などを行います。
さらに、日常動作に関連した機能訓練(食事や着替え、タイピングなど)を行うことで、実用的な手の機能の回復を目指します。必要に応じて装具を使用し、これに慣れるための訓練も行います。参考文献:「ユビー病気のQ&A」を見るWęgiel A et al. Radial nerve compression: anatomical perspective and clinical consequences. Neurosurg Rev. 2023, 46, 53.
Milicin C et al. A comparative study of rehabilitation therapy in traumatic upper limb peripheral nerve injuries. NeuroRehabilitation. 2018, 42, p.113-119. - A.
整形外科を受診しましょう。手首や手指の動かしづらさを自覚したら早めに受診をしましょう。
解説「ユビー病気のQ&A」を見る手首や手指の動かしづらさを自覚したら、整形外科に早めに受診しましょう。橈骨神経麻痺は、手の麻痺の状態や痺れの範囲などで診断します。確定診断は筋電図検査やレントゲン、MRI、超音波検査などを必要に応じて行います。
「上腕周囲での橈骨神経障害」では、手首を伸ばせなくなり(下垂手)、さらに神経の障害された部位を叩くとその領域の神経で痛みや痺れが出ること(ティネルサイン)などが特徴的です。
「肘の周囲の橈骨神経麻痺(後骨間神経麻痺)」では、手指が伸ばせず(下垂指)、痺れの症状がないことが特徴的です。
撓骨神経麻痺について、医師からのよくある質問
- 手の指がしびれていますか?
- 肘から手首にかけてしびれがありますか?
- 手足などに力の入らない部分はありますか?
- しびれや感覚のおかしさを感じますか?
監修医師
診療科・専門領域
- 整形外科