尿路結石で手術することはありますか?
はい、尿路結石の治療として手術が必要になることはよくあります。
尿路結石の治療において、手術が必要となることは珍しくありません。主に次のような場合に、手術が検討されます。
- 結石が大きい場合:10㎜を超える結石は自然に排出されにくいです。
- 痛みがひどい、または感染症を繰り返すなど、症状が強く保存的な治療ではコントロールできない場合
- 結石が尿の通り道を塞ぎ、腎臓の機能に悪影響が出ている場合
- 一定期間(約1か月)経過しても自然に結石が排出されない場合
主な手術方法には、次のようなものがあります。
尿管ステント留置術
尿道から内視鏡を入れて膀胱から腎臓までシリコン製のチューブ(ステント)を入れて尿の流れを確保する方法です。炎症がある時や痛みが強い場合などに手術ができる状態にするために行われます。しばらく留置すると尿管が拡張するため、手術の際に尿管が狭くて器具が入らない場合にも使用されることがあります。
腎瘻造設術
体表から腎盂(腎臓でできた尿が集められる場所)にシリコン製のチューブを通して尿の流れを確保する方法です。結石が尿管にはまり込んでいる場合など、尿管ステントを留置できない場合に行うことがあります。
体外衝撃波砕石術(ESWL)
体の外から衝撃波を当てて結石を砕く方法です。入院期間が短くて済むことが多いですが、効果がない場合や結石が十分に砕けない場合も多いため、すべての方に有効とは限りません。
経尿道的腎尿管砕石術(TUL/URS)
尿道から細い内視鏡を挿入し、レーザーなどで結石を砕いて取り出す方法です。
経皮的腎尿管砕石術(PNL/PCNL)
背中から腎臓に直接細い管を通し、内視鏡で見ながら砕石機やレーザーを使用して結石を砕いて取り出す方法で、大きな腎結石などに用いられます。
内視鏡併用腎内手術(ECIRS/TAP)
PNL/PCNLとTUL/URSを同時に行う方法で、より複雑な結石に対して有効です。
膀胱結石破砕術
尿道から膀胱に内視鏡を挿入し、破砕機やレーザーなどで結石を砕いて取り出す方法です。
3割負担の場合の手術にかかる金額だけは下記の通りです。ただし尿路結石は個人差があり、一度で破砕で着ない場合も多いく、手術に関連して合併症も起きる可能性があります。ベッド代食事代なども掛かるため実際の金額はより高額になると考えられます。適宜医療費控除や高額療養費制度などを利用することはできるので、実際の負担額は受診されている窓口で伺ってください。
- 尿管ステント留置術 10,200円
- 腎瘻造設術 41,580円
- 体外衝撃波砕石術(ESWL) 57,900円
- 経尿道的腎尿管砕石術(TUL/URS) 66,810円
- 経皮的腎尿管砕石術(PNL/PCNL) 98,400円
- 内視鏡併用腎内手術(ECIRS/TAP) 120,000~135,000円
- 膀胱結石破砕術 31,500円
東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学 泌尿器科
秋元 隆宏 監修
(参考文献)
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