過眠症と嗜眠症の違いを教えてください。
過眠症は睡眠障害の名称、嗜眠(症)は意識障害の状態を示す医学用語で、両者は異なる概念です。
「過眠症」と「嗜眠症(しみんしょう)」は、言葉が似ていますが医学的にはまったく異なるものを指します。
「過眠症」は、夜間に十分な睡眠をとっていても、日中に耐え難い眠気が生じる「睡眠障害」の一種です。ナルコレプシーや特発性過眠症などがこれに含まれ、原因は脳の覚醒を維持する機能の問題と考えられています。過眠症の眠気は強いですが、基本的には通常の睡眠に近い状態で、周囲の状況はある程度認識できています。
一方、「嗜眠(しみん)」は病名ではなく、意識の清明さのレベルが低下した「意識障害」の状態を表す医学用語です。嗜眠状態の人は、常にうとうとしており、呼びかけなどの軽い刺激で一旦は目を開けますが、刺激をやめるとすぐにまた眠ってしまいます。これは脳卒中や頭部外傷、重い感染症など、脳機能に直接影響をおよぼす重篤な疾患が原因で起こることが多く、緊急の対応が必要です。
つまり、過眠症は「睡眠・覚醒の異常」であり、嗜眠(症)は「意識レベルの低下」という、異なる状態を指しています。
こころの港クリニック 京橋・東京駅前 精神科・心療内科
山﨑 龍一 監修
(参考文献)
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