鉄過剰症(ヘモクロマトーシス)と糖尿病にはどのような関連がありますか?
鉄過剰症(ヘモクロマトーシス)は糖尿病を合併する割合が高く、膵臓や肝臓への鉄沈着が原因と考えられます。
鉄過剰症(ヘモクロマトーシス)では糖尿病を合併する割合が高く、
- 耐糖能異常は75~80%
- 糖尿病は50~60%
の割合で合併するとされています。
膵臓には「ベータ細胞」というインスリンを作る細胞があり、この細胞に鉄が沈着することによって、インスリンの分泌が低下します。その他、肝臓に鉄が蓄積することで肝機能障害が引き起こされ、インスリンによる血糖値を下げる働きが十分に発揮されないことも理由のひとつです。これをインスリン抵抗性の増大と呼びます。
糖尿病を合併した場合、インスリン療法が検討されます。また、鉄過剰症(ヘモクロマトーシス)の治療として行われる瀉血や鉄キレート薬の使用により、インスリン分泌やインスリンの作用が改善したとの報告があります。
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最終更新日:
名古屋大学病院 小児がん治療センター 血液内科
秋田 直洋 監修
(参考文献)
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