鉄過剰症(ヘモクロマトーシス)は主にどのような薬で治療しますか?副作用はありますか?
鉄キレート剤(注射、経口)があります。主な副作用として、腎機能障害、発疹、下痢、吐き気などがあります。
鉄過剰症(ヘモクロマトーシス)の薬物治療には、鉄を体から出す鉄排泄促進薬を使用します。これを「鉄キレート剤」といい、
- 注射剤(デフェロキサミン)
- 経口剤(デフェラシロクス)
があります。
遺伝性ヘモクロマトーシスではデフェロキサミンが使用されます。輸血後鉄過剰症ではいずれも使用可能ですが、デフェラシロクスは毎日注射で投与(筋肉注射)する必要があります。通院が負担になるため、デフェラシロクスが第一選択薬として使用されています。以下はそれぞれの薬剤の特徴です。
デフェロキサミン(デスフェラールⓇなど)
副作用:注射部位の反応、吐き気などの消化器症状、視力の異常、耳の聞こえが悪くなる、感染症、皮疹、腎障害、肝機能検査値の異常など
デフェラシロクス(ジャドニュⓇなど)
副作用:腎障害、吐き気などの消化器症状、肝機能検査値の異常、皮疹、水晶体混濁(初期の白内障)、耳の聞こえが悪くなるなど
公開日:
最終更新日:
名古屋大学病院 小児がん治療センター 血液内科
秋田 直洋 監修
(参考文献)
輸血後鉄過剰症の診療参照ガイド改訂版作成のためのワーキンググループ.“輸血後鉄過剰症の診療参照ガイド 令和4年度改定版”.特発性造血障害に関する調査研究班.http://zoketsushogaihan.umin.jp/file/2022/Post-transfusion_iron_overload.pdf,(参照 2024-06-10).
ノバルティスファーマ.“デスフェラールⓇ注射用500mg 添付文書”.医薬品医療機器情報提供ホームページ.https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/3929402D1036_1_09/,(参照 2024-06-10).
一般社団法人 くすりの適正使用協議会.“デスフェラールⓇ注射用500mg”.くすりのしおり.https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=30125,(参照 2024-06-10).
ノバルティスファーマ.“ジャドニュⓇ顆粒分包90mg/ジャドニュⓇ顆粒分包360mg 添付文書”.医薬品医療機器情報提供ホームページ.https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/3929008D1022_1_03/,(参照 2024-06-10).
一般社団法人 くすりの適正使用協議会.“ジャドニュⓇ顆粒分包90mg”.くすりのしおり.https://www.rad-ar.or.jp/siori/search/result?n=43561,(参照 2024-06-10).
こちらは送信専用のフォームです。氏名やご自身の病気の詳細などの個人情報は入れないでください。
この記事をシェアする
治療が必要な患者様へのお願い
鉄過剰症(ヘモクロマトーシス)
の方は説明を必ずお読みください
こちらのQRコードを
スマーフォンのカメラで読み取ってください
QRコードを読み取るだけ 非接触で安心
一問一答なので 読むのが簡単
どんな治療をするべきか 納得して取り組める
ユビー病気のQ&Aとは?
現役の医師が、患者さんの気になることや治療方法について解説しています。ご自身だけでは対処することがむずかしい具体的な対応方法や知識などを知ることができます。
病気・症状から探す医師・医療機関の方はコチラサービスの目的と位置付け
ユビー病気のQ&Aは、情報提供を目的としたサービスのため、医師・医療従事者等による情報提供は診療行為ではありません。
診療を必要とする場合は、医師・医療機関にご相談ください。
当サービスは、信頼性および正確な情報発信に努めますが、内容を完全に保証するものではありません。
情報に誤りがある場合は、こちらからご連絡をお願いいたします。