「C3腎症」とはどのような病気ですか?
免疫に関わる「補体」という蛋白(タンパク)の経路が活性化し、補体が沈着して起こる腎臓の病気です。
抗体の働きを補う「補体」と呼ばれる蛋白(タンパク)のうち、C3と呼ばれるものだけが腎臓に沈着し、組織障害を起こす病気です。
遺伝的に補体の制御に関わる蛋白の異常が起こったり、または、後天的に感染症などがきっかけになって補体の経路が活性化されたりすることで引き起こされます。
この病気は、腎生検によって診断される病気です。腎臓の組織に免疫グロブリンという蛋白は見られず、C3という補体だけが沈着している場合にC3腎症と診断されます。そのため、腎生検なしにC3腎症と診断されることはありません。 この腎臓の沈着によって糸球体と呼ばれる血管の壁の構造の異常が起こったり、 タンパクが漏れたりすることでネフローゼ症候群が起こり、むくみなどの症状が出てきたり、腎機能が悪くなって透析になってしまったりします。
虎の門病院分院 腎臓内科
大庭 悠貴 監修
(参考文献)
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