思春期早発症の場合、主にどのような治療をしますか?
思春期早発症では、「GnRHアゴニスト」で思春期を一時的に止める治療が中心になります。
主な治療は、GnRHアゴニスト療法です。
思春期早発症の治療の目的は、思春期が進まないようにすることで、
- ①最終的な身長が極端に小柄にならないようにすること
- ②心と体の成長のバランスを保つこと
です。
治療は病気の進行程度や原因によっても異なりますが、よくみられる特発性中枢性思春期早発症では「GnRHアゴニスト療法」というホルモン注射を用いた治療が行われます。
GnRHアゴニスト療法は、性ホルモンの分泌を抑えることで、思春期の進行を緩徐にします。具体的には、GnRHアナログという薬を、おおむね月に1回、病院で皮下注射します。また、効果を確認するために定期的な診察・血液検査・骨年齢のレントゲンなどを行います。
副作用は比較的少なく、安全性の高い治療とされています。治療は成長の様子を見ながら、自然な思春期を迎える時期に合わせて中止されます。
一方で、腫瘍やホルモン異常など、思春期早発症に明確な原因がある場合には、その原因に対する治療(手術や薬物治療など)が優先されます。
思春期早発症では、体の変化に伴う心のケアも大切です。周囲より幼い年齢で男性化・女性化が進むことによる本人の精神的苦痛を回避するため、学校生活や家庭でのサポート、必要に応じた心理的な支援も含めて、子どもが安心して過ごせる環境を整えることが重要です。
宮城県立こども病院 小児科
谷河 翠 監修
(参考文献)
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