思春期早発症で薬が効かない場合、どうしたらよいですか?
治療効果や原因を再評価する必要があります。自己判断せずに小児内分泌科の専門医に相談しましょう。
薬が効かないと感じた場合は、まず医師に相談し、本当に薬が効いていないのか、効いていない場合に原因はなんなのかを調べることが大切です。
思春期早発症の治療に用いられるGnRHアゴニストは、ほとんどの場合に効果が見られますが、まれに薬が効きにくい、あるいは期待した効果が得られない場合があります。そのような場合には、まず、薬の効果が十分に発揮されているかを再評価することが大切です。
具体的には、ホルモン値の血液検査や骨年齢のX線、身長の伸び方などを確認します。もし投与間隔が適切でなかったり、注射の吸収が不十分だったりする場合は、投与スケジュールの調整や薬剤の変更が検討されます。
また、薬が効かない原因として、思春期早発症が「中枢性」ではなく「末梢性」であるケースもあります。「中枢性(真性)」は、脳の一部でホルモンの指令を出す視床下部や下垂体が、性ホルモンの分泌を早く始めてしまうことによります。
一方で、「末梢性(偽性)」は、性ホルモンが体の他の部位(副腎や卵巣、精巣)から直接分泌されることによります。「末梢性」の場合は、GnRHアゴニストでは効果が期待できないため、副腎や性腺の腫瘍、ホルモン異常など、他の原因に対する検査や治療が必要になります。必要に応じて、CTやMRIなどの画像検査が行われることもあります。
薬が効かないと感じたときは自己判断せず、必ず小児内分泌科の専門医と相談してください。治療の継続や変更については、医師の指示のもとで行うことが安全です。
宮城県立こども病院 小児科
谷河 翠 監修
(参考文献)
こちらは送信専用のフォームです。氏名やご自身の病気の詳細などの個人情報は入れないでください。
この記事をシェアする
治療が必要な患者様へのお願い
思春期早発症
の方は説明を必ずお読みください
こちらのQRコードを
スマーフォンのカメラで読み取ってください
QRコードを読み取るだけ 非接触で安心
一問一答なので 読むのが簡単
どんな治療をするべきか 納得して取り組める
ユビー病気のQ&Aとは?
現役の医師が、患者さんの気になることや治療方法について解説しています。ご自身だけでは対処することがむずかしい具体的な対応方法や知識などを知ることができます。
病気・症状から探す医師・医療機関の方はコチラ