脊髄小脳変性症の寿命はどれくらいですか?
具体的な寿命のデータはありません。予後は患者さんによって異なります。
脊髄小脳変性症は、小脳や脊髄の神経系が徐々に機能を失う神経変性疾患の総称です。そのため、寿命や予後は一概には言えず、病型によって大きく異なります。
ただし、脊髄小脳変性症の寿命に関して研究した有効なデータは、確認できませんでしたので予後について解説します。
常染色体顕性遺伝性脊髄小脳変性症の進行は、多系統萎縮症に比べてゆっくりです。
多系統萎縮症については、我が国の研究でそれぞれ中央値(データを順に並べた際の真ん中の値)として、
- 発症後約5年で車椅子使用が必要になる
- 発症後約8年で臥床状態(ベッドに横たわる状態)となる
との報告があります。
また、多系統萎縮症では、声帯外転麻痺による睡眠中の呼吸障害が生じることで、突然死につながる可能性があります。
予後は患者さんごとに異なりますので、あくまでご参考程度にとどめてください。
公開日:
最終更新日:
病院勤務 脳神経内科
鈴木 智 監修
(参考文献)
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