体軸性脊椎関節炎と強直性脊椎炎の違いを教えてください。
体軸性脊椎関節炎という病気のグループの中に強直性脊椎炎が含まれます。
強直性脊椎炎(AS)は、背骨や腰、お尻の関節(仙腸関節)などに炎症が起こる病気です。「脊椎関節炎」という大きな病気のグループのひとつで、その中でも代表的なものです。
この脊椎関節炎は、主に炎症が起こる体の場所によって、次の2つに大きく分けられます。
- 体軸性脊椎関節炎:背骨や仙腸関節など、体の軸となる部分に炎症が起こるタイプ
- 末梢性脊椎関節炎:手足の関節や、腱が骨につく部分(付着部)などに炎症が起こるタイプ
強直性脊椎炎(AS)は、この「体軸性脊椎関節炎」の主役となる疾患です。
ただし、体軸性脊椎関節炎では、初期の段階では必ずしもX線(レントゲン)検査で異常がみられるとは限りません。このため、「X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎」(症状はあるけれど、X線検査ではまだ仙腸関節に明らかな変化が見られない早期の病型)の診断がつく場合があります。
早く診断がつくことにより、早い段階からの治療を開始し、症状の悪化防止につながることが期待できます。
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(参考文献)
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山田記念病院 整形外科 整形外科部長
濱畑 智弘 監修
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