好酸球性副鼻腔炎で薬が効かない場合、どうしたらよいですか？
難治性の好酸球性鼻副鼻腔炎では手術や生物学的製剤を用いて治療します。
好酸球性鼻副鼻腔炎ではまず局所療法や薬物療法を行います。
局所療法
鼻処置
麻酔薬や血管収縮薬を使って鼻の中の腫れを抑え、粘り気のある鼻水を吸引して鼻の通りをよくします。
鼻洗浄（鼻うがい）
鼻洗浄は、生理食塩水を用いて鼻腔内を洗浄する方法です。これにより、粘液や細菌などを洗い流し、鼻の炎症を改善します。
薬物療法
抗菌薬
細菌感染や慢性的な炎症を抑える目的で、抗菌薬を使用します。
気道粘液調整薬
副鼻腔内にたまった液体の粘度を低下させ、排出を容易にする効果があります。
ステロイド
鼻内の炎症を抑えるために、点鼻薬や内服薬のステロイドを使用します。
このような治療でも改善がない場合には手術や生物学的製剤による治療を行います。
手術
内視鏡下鼻副鼻腔手術
鼻の内視鏡を用いて手術を行います。炎症を起こした鼻の粘膜や鼻茸を掃除したり、鼻内の細かい骨を取り除いて副鼻腔の空間を広げたりします。
生物学的製剤
鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎に対して、生物学的製剤であるデュピルマブ（デュピクセントⓇ︎）を使用します。難治性（通常の治療法では効き目が薄く、治りにくいこと）の副鼻腔炎に対して使用可能であり、以前に副鼻腔の手術をしたことがある人に対して用いられることが多いです。
公開日：
最終更新日：
真生会富山病院 耳鼻咽喉科
阿河 光治 監修
(参考文献)
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