血管新生緑内障を放置するとどうなりますか?
血管新生緑内障を放置すると、不可逆的な視力低下や失明に至る可能性が非常に高くなります。
血管新生緑内障を放置すると、短期間で急速に進行し、不可逆的な視力低下や失明に至る可能性が非常に高くなります。
この病気は、糖尿病網膜症や網膜静脈閉塞症などの網膜の血流障害を背景に、目の中に異常な新生血管が発生し、それが虹彩や隅角(房水の排出口)に広がることで、房水の流れが妨げられ、眼圧が急激に上昇することで発症します。
発症初期には、自覚症状が軽度な場合もありますが、放置すると急激な眼圧上昇により、強い眼痛、充血、視力のかすみや急激な視力低下が現れます。眼圧が異常に高い状態が続くと、視神経が圧迫されて傷害を受け、視野狭窄や失明を引き起こします。
また、進行すると角膜浮腫や虹彩炎、眼内出血などの合併症も生じ、眼球自体に強いダメージを与えることになります。
さらに、末期には眼球の形が変形し、視力を完全に失うこともあり、こうなると視力の回復は望めず、治療の目的は痛みの軽減や眼球の保存に移行せざるを得ません。
このように、血管新生緑内障は極めて進行が速く、放置することによる影響が非常に大きい疾患です。少しでも眼の痛みや視力の異常を感じた場合は、自己判断で様子を見るのではなく、速やかに眼科を受診し、適切な治療を受けることが失明を防ぐうえで極めて重要です。
東北大学病院 眼科
山口 知暁 監修
(参考文献)
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