急性脳症の場合、主にどのような治療をしますか?
全身状態の管理やけいれんに対する治療が行われます。
急性脳症を治療する方法は、現在確立されていません。脳全体に生じるむくみを取る治療や、けいれん発作やその予防のために、けいれんに対する治療を行います。
また、脳の障害により呼吸機能・血液循環の問題が起こる場合があるため、全身状態を改善・維持する治療が行われます。
具体的には、脳波や血中のナトリウム、血糖値、体温、栄養状態などをモニタリングし、管理を行います。
脳浮腫を取る治療
脳の腫れを軽減するために、浸透圧利尿薬(マンニトールなど)を使用します。
けいれん発作を止める治療
抗けいれん薬(ミダゾラムやジアゼパム、ロラゼパムなど)を使用します。
呼吸管理
急性脳症では無呼吸や誤嚥により低酸素状態となる場合があるため、重症度に応じて酸素投与や人工呼吸を行います。
循環管理
脳への十分な血流を確保するために輸液などを行います。
これらのほかにも、感染症や代謝性疾患がきっかけで、脳症が起きていると判断された場合は、きっかけとなった病気の治療を行うこともあります。
東京頭痛クリニック 脳神経内科
越智 佳奈 監修
(参考文献)
水口 雅. 急性脳症の臨床・検査・画像. 小児感染免疫. 2008, 20, 43~50.
日本小児神経学会.“急性脳症の概念と疫学”..https://www.childneuro.jp/uploads/files/about/AE2016GL/4ae2016_1general.pdf,(参照 2025-01-27).
急性脳症とは.日本神経学会.https://www.neurology-jp.org/public/disease/aedetail.html#a02(参照 2025-01-27)
小児急性脳症診療ガイドライン改訂ワーキンググループ.“小児急性脳症診療ガイドライン2023”.日本小児神経学会.https://www.childneuro.jp/uploads/files/about/AE2016GL/01ae2023_total.pdf,(参照 2025-01-27).
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