タムスロシンの副作用による射精障害について教えてください。
ハルナールⓇを含むα1遮断薬は、精液が出にくくなる逆行性射精などの射精障害を起こすことがあります。
ハルナールⓇ(タムスロシン)に代表されるα1遮断薬は、前立腺肥大症などに広く使われる薬ですが、副作用として射精障害を起こすことがあります。これはタムスロシンに限らず、α1遮断薬というグループに共通してみられる作用です。
仕組みとしては、本来の射精では、まず精液が尿道の奥(前立腺のあたり)に集められ、同時に膀胱の出口がキュッと締まることで、精液が膀胱側へ逆流せず前(体の外)へ押し出されます。ところが、α1遮断薬を飲んでいると、精液を尿道の奥へ送り出す働きが弱まるうえ、射精のタイミングで締まるはずの膀胱の出口が締まりにくくなり、前へ押し出す圧力がうまく伝わらなくなります。
その結果、精液をうまく押し出せずに精液が出にくくなったり、一部が膀胱側へ流れる逆行性射精が起きたりします。実際には、膀胱へ逆流するというより、精液をうまく押し出せないことが主な原因と報告されています。
このような現象の起こりやすさは薬によって差があり、ユリーフⓇ(シロドシン)が最も高く(日本人で22〜45%)、ハルナールⓇ(タムスロシン)は比較的低め(1.6〜30%)、フリバスⓇ(ナフトピジル)は3〜8%程度と報告されています。
前立腺をゆるめる作用(α1A選択性)が強い薬ほど起こりやすい傾向があります。多くは薬をやめると回復しますが、妊娠を希望している場合などは事前に担当医と相談しておくと安心です。
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(参考文献)
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東京大学大学院医学系研究科 泌尿器外科学 泌尿器科
秋元 隆宏 監修
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