卵巣がんとチョコレート嚢胞の関係について教えてください。
チョコレート嚢胞を放置することで、将来的に卵巣がんになる可能性があります。
チョコレート嚢胞とは、子宮内膜症が卵巣にできることで月経ごとの出血が卵巣内にたまってしまい、古い血液がチョコレート様の液体でたまっている嚢胞のことです。
一方、卵巣がんは卵巣に発生した悪性腫瘍で、主な症状としては腹部膨満感(お腹の張り)、下腹部の痛み、不正出血、食欲不振などがあります。
チョコレート嚢胞は卵巣がんの発生母地と考えられており、長期間放置することで、将来的に卵巣がんへと悪性転化する可能性があります。
頻度としては高くはないのですが、年齢とともにがん化率は徐々に高くなります。また腫瘍が大きいほど、がん化のリスクが高いとされています。
具体的には、40歳未満で4cm以下の場合には、まず心配はいらないのですが、40歳代後半以降で6cm以上の大きさの場合には、特に注意が必要と考えられます。
成育医療研究センター 産婦人科 共同研究員
藤井 達也 監修
(参考文献)
K. Murakami, et al. Cancers (Basel). 2020, 12(06), 1676.
子宮内膜症.公益社団法人 日本産科婦人科学会,https://www.jsog.or.jp/citizen/5712/(参照 2024-12-17)
公益社団法人 日本産科婦人科学会.卵巣の腫瘍とがん.公益社団法人 日本産科婦人科学会,https://www.jsog.or.jp/citizen/5715/(参照 2025-04-16)
(2)卵巣チョコレート囊胞の癌化.日本産婦人科医会,https://www.jaog.or.jp/note/%EF%BC%882%EF%BC%89%E5%8D%B5%E5%B7%A3%E3%83%81%E3%83%A7%E3%82%B3%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%88%E5%9B%8A%E8%83%9E%E3%81%AE%E7%99%8C%E5%8C%96/(参照 2025-04-16)
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