リンパ脈管筋腫症(LAM)は治りますか?
完治は難しいですが、病気が進行する場合には有効な治療法があります。
リンパ脈管筋腫症(LAM)は完治は難しい病気です。
症状や病気が進む速度は個人差が大きく、治療をせず定期的な通院のみで経過を見ることができる場合もありますが、肺の機能が悪くなってくる場合にはシロリムス(ラパリムスⓇ)という薬を使用します。肺機能の低下を抑える他、LAMによる胸水や腹水を減らすなどの効果もあります。副作用で使用できない場合や、効果が乏しい場合に女性ホルモンなどを使用した治療が考慮されることがあります。
その他に、病状に応じて気管支拡張薬や酸素吸入などの治療が行われたり、呼吸の障害が進行した場合は肺移植を行うこともあります。
合併症として気胸、胸水・腹水、腎血管筋脂肪腫がある場合には、症状に応じてそれぞれの合併症に対する治療を行うことができます。
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最終更新日:
京都大学医学部附属病院呼吸器内科 呼吸器内科
渡邉 アヤ 監修
(参考文献)
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リンパ脈管筋腫症(LAM)
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「リンパ脈管筋腫症(LAM)」とはどのような病気ですか?
肺やリンパ節、腎臓などでLAM細胞と呼ばれる異常な細胞が増える病気です。ほとんどの場合、妊娠可能な年齢の女性に起こります。指定難病の1つです。
リンパ脈管筋腫症(LAM)の原因は何がありますか?
遺伝子の変異が疾患の原因の1つと考えられています。ただし、未解明の部分もあるため原因が完全には分かっていません。
リンパ脈管筋腫症(LAM)ではどのような症状がありますか?
呼吸器の主な症状は息切れです。咳や血痰などの症状もあり、気胸を発症すると胸の痛みや呼吸困難が起こります。リンパ節や腎臓が原因の症状ではお腹の張りや腹痛、血尿が現れることもあります。
どのような症状がきっかけでリンパ脈管筋腫症(LAM)と診断されますか?
息切れや気胸がきっかけとなり、診断されることが多いとされています。気胸の症状には突然の胸痛や呼吸困難があります。
リンパ脈管筋腫症(LAM)の場合、主にどのような治療をしますか?
シロリムスという飲み薬で異常細胞が増えることを抑える治療を行います。気胸などの合併症が起きた場合は、その合併症に対する治療も同時に行います。
リンパ脈管筋腫症(LAM)が疑われる場合、何科を受診したらよいですか?また、病院を受診する目安はありますか?
呼吸器科を受診しましょう。呼吸困難、咳、血痰など気になる症状がある場合は、早急に受診することをおすすめします。
リンパ脈管筋腫症(LAM)のセルフチェックはできますか?
セルフチェックでこの病気を疑うことは難しいですが、解説にあるような症状を認める場合は他の病気の可能性も含めて呼吸器内科の受診をおすすめします。
リンパ脈管筋腫症(LAM)はどのように進行しますか?
リンパ脈管筋腫症の進行は一般的にはゆっくり進みますが、患者さんごとにさまざまです。
リンパ脈管筋腫症(LAM)と診断されていても妊娠はできますか?
妊娠は禁忌ではありませんが、リンパ脈管筋腫症の進行を早める可能性や気胸のリスクが高まる可能性が指摘されています。担当の医師や専門家とご相談ください。
シロリムスを使っていても授乳はできますか?
シロリムスは動物試験(ラット)で母乳中に移行することが報告されています。担当の医師や医療従事者とよくご相談ください。
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