尖圭コンジローマがうつる確率はどれくらいですか？

尖圭コンジローマは、性的接触を介して、皮膚や粘膜の小さな創などから、ヒトパピローマウイルス（HPV）（特に6型や11型）が入り、周囲の細胞に感染します。性的に活発な成人の75%以上が、何らかのHPVに一度は感染していると言われるほど、世界的にHPVは広まっており、感染した方との性行為によって約70％で性器あたりにイボができると報告されています。
また、尖圭コンジローマの潜伏期間は約3ヶ月と非常に長く、不顕性感染（感染していても発症していない）の方も多いため、感染している方と性行為をした場合に感染する確率は、70%より高い可能性があります。

そのため、尖圭コンジローマのようなできものがある状態では性行為をせずに、なるべく早めに治療を受けましょう。また、尖圭コンジローマの疑いがある場合などは、遠慮せずにお近くの皮膚科や泌尿器科、産婦人科を受診しましょう。

感染の予防の点では、コンドームの着用は有効と言われています。ただし、口や肛門周囲などの皮膚や粘膜といった広範囲にすでに感染していることがあるので、コンドームだけでは防ぎきることはできません。HPVワクチンの接種に関しては、原因になるHPVの大半に対する抗体ができるため、接種時期によっては予防効果が非常に高いと言われています。ワクチンでカバーできていないまれなタイプのHPVには感染する可能性があり、いずれにしても感染に対する注意は必要です。